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雑誌目次

雑誌文献

medicina59巻5号

2022年04月発行

雑誌目次

特集 症例から学ぶ—電解質と体液量管理のベストアンサー

著者: 今井直彦

ページ範囲:P.606 - P.607

 人類の歴史は感染症との戦いの歴史でもある.この言葉を聞いたことはあったものの,それを新型コロナウイルス感染症のパンデミックとして自分自身が体験するとは正直夢にも思っていませんでした.そして,2022年の1月現在,このパンデミックはまだまだ終息していません.この本の読者の先生方の多くもパンデミックのなかで日々の診療に追われれていることと思います.
 しかし,このパンデミックのなかにおいても臨床医は常に新しい知見を学び,臨床に還元していく必要があります.また,臨床医は今後の医療の担い手となっていく後進を育てていくという重要な役目もあります.今回,幸運なことにも電解質と体液量の管理についての特集を組む機会をいただきました.

特集を読む前に あなたの理解度チェック!

ページ範囲:P.608 - P.611

●今月の特集執筆陣による出題です.電解質と体液量の管理に関連する理解度をチェックしてみましょう!

電解質の管理

高K血症—急性・慢性高K血症の治療

著者: 浅川信一郎 ,   柴田茂

ページ範囲:P.612 - P.616

症例1
69歳女性
既往歴 10年前から糖尿病性の慢性腎臓病(Cr 2.37mg/dL,eGFR 16mL/分/1.73m2程度)で腎臓内科の外来を定期受診中.

低K血症—急性・慢性低K血症の原因鑑別

著者: 村島美穂

ページ範囲:P.618 - P.622

症例1
78歳男性
現病歴 10年前喉頭がんで喉頭全摘,術後合併症として,甲状腺機能低下,副甲状腺機能低下があり,甲状腺ホルモン,カルシウム製剤,ビタミンD製剤を服用していた.1カ月前より徘徊を繰り返し,食事も摂れておらず,服薬もできていないようであった.友人に連れられて受診した.

高Na血症—「どれだけ」「何で」「どう」補充するかと,いくつかのcaveats(注意点)

著者: 塚原知樹

ページ範囲:P.624 - P.629

症例1
50歳女性
急性虫垂炎の診断で入院し絶飲食となり,翌朝146mEq/Lの高Na血症となった.スマートフォンのアプリで計算した水分欠乏量(estimated total water deficit:eTWD)の5%ブドウ糖液を24時間で点滴することにしたが,4時間で2.5Lの排尿があり(尿浸透圧100mOsm/kgH2O,尿比重1.002),血清ナトリウムは160mEq/Lに上昇した.

低Na血症—急性・慢性低Na血症の初期治療

著者: 桑野克久 ,   谷澤雅彦 ,   柴垣有吾

ページ範囲:P.630 - P.636

症例1
82歳女性
既往歴 高血圧で近医クリニック通院中.

高Ca血症—高Ca血症が肉芽腫性疾患の診断の一助に

著者: 伊達亮佑 ,   桒原孝成

ページ範囲:P.638 - P.642

症例
75歳男性
既往歴 CKDステージG3a(血清クレアチニン1.0mg/dL前後)の慢性腎臓病として近医通院中.

低Ca血症—高齢骨粗鬆症患者の低Ca血症

著者: 成山倫之 ,   河原﨑宏雄

ページ範囲:P.644 - P.649

症例
87歳女性
現病歴 入院14日ほど前に整形外科で骨粗鬆症に対する注射を受けてから徐々に食欲減衰し,徐々に歩行もおぼつかなくなった.その後,食事が摂取できなくなり内科に受診となった.受診1カ月ほど前に計画的内シャント造設をしており,その際の補正血清カルシウム(Ca)値は基準値内であった.

高P血症—大腸内視鏡検査後に発症した急性リン酸腎症

著者: 駒場大峰

ページ範囲:P.650 - P.653

症例
72歳男性
既往歴 腎硬化症による慢性腎臓病(chronic kidney disease:CKD)ステージG4A1と高血圧で腎臓内科に通院し,アンジオテンシン受容体拮抗薬を内服中.

低P血症—低P血症×全身痛

著者: 永瀬宏哉 ,   藤田芳郎

ページ範囲:P.654 - P.660

症例
52歳男性
主訴 全身痛

高Mg血症—高齢慢性腎臓病患者の高Mg血症

著者: 河田恭吾 ,   志水英明

ページ範囲:P.662 - P.665

症例
81歳女性
主訴 食思不振,全身倦怠感

低Mg血症—薬剤性低Mg血症

著者: 坂口悠介

ページ範囲:P.666 - P.669

症例
64歳男性
身長176cm,体重62kg,

体液量の管理

体液量減少—これってvolume over? volume down?

著者: 北野夕佳

ページ範囲:P.670 - P.675

症例
43歳女性
患者背景 全身性エリテマトーデス(systemic lupus erythematosus:SLE)でプレドニン5mg,メトトレキサート(MTX)使用中.

ネフローゼ症候群

著者: 仲田真由美 ,   鈴木智

ページ範囲:P.676 - P.680

症例
65歳男性
現病歴 1週間ほど前から下腿浮腫が出現したため,当院を受診した.

心不全—高齢末期腎不全での急性心不全

著者: 新井順也 ,   平岡栄治

ページ範囲:P.682 - P.686

症例1
70歳女性
既往歴 末期腎不全で維持透析中.

肝不全—腹水の治療におけるフロセミドの過剰投与

著者: 持田智

ページ範囲:P.688 - P.691

症例
68歳男性
現病歴 C型非代償性肝硬変でChild-Pughスコアは9点.C型肝炎ウイルス(HCV)はgenotype 1bでソホスブビル/ベルパタスビル配合錠による抗ウイルス療法でsustained viral response(SVR)になった.しかし,肝予備能は改善せず,1年後には腹水が出現して体重が6kg増加した.Alb 2.6g/dL,Cr 1.1mg/dL,Na 130mEq/L,K 4.5mEq/L.

腎不全—がん治療中に生じた急性腎障害,慢性腎臓病管理中の溢水

著者: 和田健彦

ページ範囲:P.692 - P.697

症例1
70歳女性
現病歴 Ⅳ期PD-L1陽性非小細胞肺癌に対して1年前からペンブロリズマブ(PD-1阻害薬)の投与を受けている.治療前の腎機能は血清Cr 1.1mg/dL,eGFR 38.2mL/分/1.73m2程度であり,治療開始後も同程度で安定していた.

敗血症—不十分な初期輸液蘇生

著者: 土井研人

ページ範囲:P.698 - P.701

症例
60歳男性
既往歴 慢性心不全,慢性腎臓病(CKD stage G4A3),糖尿病,高血圧の診断で外来受診中.

呼吸不全—いかに肺を軽くするか

著者: 片岡惇

ページ範囲:P.702 - P.708

症例
70歳女性
現病歴 来院数日前からの咳・膿性痰,来院2日前からの発熱,来院当日呼吸困難を主訴に救急要請し,当院に搬送された.

内分泌代謝疾患—血糖補正後,高Na血症となり精神症状が遷延した高浸透圧高血糖症候群

著者: 盛田幸司

ページ範囲:P.710 - P.714

症例
58歳女性
現病歴 2型糖尿病でインスリン自己注射を行っていたが,HbA1c 8〜9%台で血糖管理不良だった.ある日,感冒症状が出現.その後食欲が低下し嘔吐した.インスリン注射も自己中断し体動困難・意識低下をきたし,当院に搬入された.

周術期—非制限的輸液管理・ゼロバランス輸液管理

著者: 坂本安優 ,   小竹良文

ページ範囲:P.716 - P.720

症例1
75歳男性,体重60kg
進行胃がんに対して開腹幽門側胃切除術が予定された.消化管通過障害はなく,経口摂取も十分行えていた.

熱傷—熱傷の輸液

著者: 和田剛佳 ,   安田英人

ページ範囲:P.722 - P.725

症例
56歳女性
現病歴 幻聴が聞こえたため衣服に火をつけて受傷し,当院に救急搬送された.鼻腔,口腔内に煤は認めず,鼻毛の焦げも認められなかった.聴診上,気道狭窄音,嗄声も聴取されず,気道熱傷は否定的であった.前胸腹部を中心としてⅢ度熱傷を,頸部,右腋窩に深達性Ⅱ度熱傷を認め,Ⅲ度熱傷15% TBSA(total body surface area),Ⅱ度熱傷8%TBSAであった(図1).

電解質と体液量の管理

熱中症

著者: 三宅康史

ページ範囲:P.726 - P.730

症例
18歳男性
現病歴 5月下旬,高校の部活動のため武道館で剣道の練習を開始して1時間.ふらついた後,しゃがみ込み後ろに倒れて後頭部を強打した.高校最後の夏の大会に向け,キャプテンとして毎日長時間の練習と後輩の指導に当たっていた.

高齢者

著者: 小川純人

ページ範囲:P.732 - P.735

症例
84歳女性
既往歴 高血圧症,脂質異常症,骨粗鬆症にて近医外来通院中.

がん患者—抗EGFR抗体薬投与による低Mg血症と補正のタイミング

著者: 大村健二 ,   土屋裕伴 ,   中島日出夫

ページ範囲:P.736 - P.740

症例
76歳女性
RAS/BRAF野生型のS状結腸がん肝転移に対し,FOLFIRI(5-FU/leucovorin+irinotecan)に抗上皮成長因子受容体(EGFR)抗体薬であるパニツムマブ(Pmab)を併用する化学療法(FOLFIRI/Pmab)を開始した.化学療法導入前の血清Mg値は2.2mg/dL(基準範囲:1.8〜2.6mg/dL)であった.下痢(CTCAE ver5.0 Grade 2,以下同)と白血球減少症(Grade 1),およびGrade 2の皮疹を認めた.なお,下痢は止痢薬で,皮疹は皮膚科的処置で良好にコントロールされていた.また,化学療法開始6カ月後に施行した腹部造影CT検査所見よりpartial response(PR)入りが確定した.

連載 ローテクでもここまでできる! おなかのフィジカル診断塾・1【新連載】

—おなかが痛い その1—虫垂炎のフィジカル—フィジカルで虫垂の位置を当てる!

著者: 中野弘康

ページ範囲:P.597 - P.601

 今回から12回にわたって腹部の身体所見を学んでいきます.ここでは,なるべく動画や写真をふんだんに使って,腹部の身体診察に興味をもっていただけるよう,症例を交えながらご紹介していきます.よろしくお願いいたします.
 第1回は,腹症のなかでも頻度が高いものの,その1/3ほどは見落とされるともいわれている「虫垂炎」にスポットを当てたいと思います.
 
*本論文中、関連する動画を見ることができます(公開期間:2024年3月31日まで公開)。

続・ケースレポートを書こう! “論文の軸の設定”トレーニング・4

カンピロバクター腸炎の51歳男性〜ある疾患の新規な症状・所見・経過〜

著者: 眞川昌大 ,   見坂恒明

ページ範囲:P.741 - P.744

 今回も前回と同様に,ケースレポートにできる症例(①ある疾患の新規な症状・所見・経過,②ある薬剤の新規な副作用・薬剤相互作用,③2つの疾患間に予想外の関連性,④ある疾患の新規な診断方法,⑤ある疾患の新規な治療方法,予想外の治療効果,⑥稀もしくは新規の病気・病原体)のうち,①に該当する症例を提示する.
 では,次の症例提示1)を読んで,第1新規性,第2新規性(または臨床的有用性)について考えてみよう.

治らない咳,どう診る・どう処方する?・4

かぜ症候群の咳嗽・喀痰

著者: 中島啓

ページ範囲:P.745 - P.749

ポイント
・かぜ症候群の咳嗽・喀痰は,通常3日目前後が症状のピークとなり,7〜10日間で改善するため,基本的には対症療法となる.
・かぜ症候群を発症して3〜8週間の遷延性咳嗽では,まず感染後咳嗽を考える.胸部X線で異常を認めず,他疾患を疑う病歴がなければ,感染後咳嗽として,対症療法とする.
・かぜ症候群を契機に,隠れていた基礎疾患(咳喘息,アトピー咳嗽,COPDなど)が増悪して顕在化する場合があり,病歴から判断する必要がある.

主治医の介入でこれだけ変わる! 内科疾患のリハビリテーション・8 疾患別リハビリ・運動療法の実際

慢性閉塞性肺疾患(COPD):運動耐容能向上の方法

著者: 上月正博

ページ範囲:P.752 - P.758

 わが国では慢性閉塞性肺疾患(chronic obstructive pulmonary disease:COPD)の原因の90%以上が喫煙によるものである.ニコチンなどの有害物質が長期にわたって肺を刺激すると,肺胞の壁が破壊されて弾力がなくなり(肺気腫),空気をうまく吐き出せなくなる.また,細い気管支は炎症を起こし(細気管支炎),咳や痰が多くなって,内腔が狭くなり,空気の流れが悪くなる.わが国では70歳以上の6人に1人がCOPDと推測されており,肺機能の低下とともに日常生活動作(ADL)や生活の質(QOL)が低下する.
 今回から2回にわたり,COPDのリハビリテーション(以下,リハビリ)について述べる.初回はCOPD患者での運動耐容能向上の方法について解説したい.

目でみるトレーニング

問題1015・1016・1017

著者: 岩崎靖 ,   島惇 ,   佐藤宏行

ページ範囲:P.760 - P.767

information

2022年4月〜7月開催内科関連学会情報

ページ範囲:P.769 - P.773

書評

—栗本 典昭,森田 克彦 著—末梢病変を捉える—気管支鏡“枝読み”術 第2版[DVD-ROM(Windows版)付]

著者: 森谷浩史

ページ範囲:P.643 - P.643

 栗本典昭先生に初めてお会いしたのは日本気管支学会(現在の日本呼吸器内視鏡学会)だったと思います.超音波を用いた気管支壁構造や縦隔リンパ節の研究内容を教えていただき,その緻密さに感銘を受けました.私がX線CTを使った仮想内視鏡の検討を行っていた頃です.あのとき見せていただいた,超音波画像に匹敵するような微細形態をCTでも描出できないかと今でも夢想しています.
 先日,栗本先生の『気管支鏡“枝読み”術』を拝読し,とても懐かしく感じました.私は,1982(昭和57)年から2年間,坪井栄孝先生が開発した坪井式末梢病巣擦過法を習得するために郡山市の坪井病院で研修を受けました.当時の研修方法は,複数枚の断層写真からトレーシングペーパーに気管支走行をトレースして,立体的なトレース像を作成することでした.情報が足りなければ気管支造影を行いました.そうやって分枝名を記載した詳細な気管支樹を作成した後に実手技を行っていました.「枝読み術」はこのトレース作業を気管支内に視点を置いて行うことに他なりません.トレース像が画像診断医にとって肺の立体的把握に役立ったように,「枝読み術」は呼吸器内視鏡医にとって気管支分岐の立体的把握に大いに役立つでしょう.

—山本 健人 編著—レジデントのための専門科コンサルテーション—マイナーエマージェンシーに強くなる

著者: 倉原優

ページ範囲:P.687 - P.687

 若手医師に限った話ではないが,臨床医を続ける以上「専門科にコンサルトすること」と「患者に病状説明すること」は避けて通れない.その技術は,一朝一夕で身につくものではなく,他の医療従事者や多くの患者と真っ向からぶつかり合い,削られ,磨かれ,叩かれ,鉄は強くなる.不幸にも,コンサルトや病状説明が不得手な指導医のもとで育ってしまうと,自身も苦手意識をもってしまい,後輩にノウハウと伝えられないという負の循環が生まれかねない.うまく叩かれなければ,鉄はただの鉄のままだ.
 医師が独り立ちするころ,コンサルトや病状説明に関して,誰しも己の能力不足を痛感するだろう.この書籍を読んだときに,「放射線科」「麻酔科」「病理診断科」が入ってくるとは予想していなかった.ともすれば「doctor's doctor」と呼ばれるこれらの診療科は,依頼さえすれば,あとはどうにかやってくれると誤解されがちな診療科でもある.とりわけ電子カルテが台頭している現代,以前のように顔を突き合わせて議論百出されることが減っているように思う.臨床情報なくしては議論すらできないし,著者が書かれているように,じかに顔を見て話さないとわからない部分はあると思う.これは自分への戒めでもある.

—明智 龍男,杉浦 健之 編著—こころとからだにチームでのぞむ—慢性疼痛ケースブック

著者: 矢吹省司

ページ範囲:P.715 - P.715

 本書は,慢性疼痛患者を診療する医療者が参考にできる事例集が中心となっている.8章から成っており,1章:慢性痛を知る,2章:慢性痛をどう評価するか,3章:慢性痛の臨床—エビデンスの治療と原則,そして4〜8章:ケースブック,という構成である.
 まず,慢性痛を理解し,どのように評価し,そしてどのような治療があるのかを1〜3章で知ることができる.これらの章の各項目には,「Point」があり,その項目のまとめが記載されている.そこを読んでいくだけでも内容をある程度理解できるようになっている.そして4章:ICD-11分類に基づく慢性痛,5章:精神疾患と併発する慢性痛,6章:ライフステージと慢性痛,7章:臨床で気を付けたい慢性痛,および8章:慢性痛診療のアプローチで,具体的に事例を挙げて病態の評価の結果とそれをもとにどのような治療方針を立てるかについて記載されている.共通していることは,①一医師だけでの評価や治療では限界がある,②多くの専門家がそれぞれの視点で評価し,それをカンファレンスでディスカッションすることで的確な治療方針が見えてくる,そして③多面的に治療することで複雑な慢性痛であっても改善(痛みの程度そのものに変化がなくてもADLやQOLは改善)できる可能性がある,ということである.

—Pat Croskerry 著 宮田 靖志,中川 紘明 監訳—誤診の解体—診断エラーに潜む認知バイアス—(The Cognitive Autopsy:A Root Cause Analysis of Medical Decision Making)

著者: 志水太郎

ページ範囲:P.751 - P.751

 近年の国際的な数々の提言のなかでも,「診断の改善」は近年世界の医療全体が取り組むべき課題として5指に入るほど重要であると言えるでしょう.実際,日々の現場で起こる“誤診”や“診断の遅れ”から発生する患者,家族,医療スタッフ,厚生経済への負担を考えると,これは理解できることだと思います.
 原書が発表された2020年,本書が出版された2021年は診断学業界にとって象徴的な年でした.2020年までの10年間は医師の診断思考(頭の中)にフォーカスが当てられ,どのような経緯で診断のエラーが起こり,それをどのように認知心理学を中心とした方法で解決していくべきか,ということが多く議論されました.さらに2020年には状況性situativityという言葉も登場し,医師の頭の中だけでなく,それに有機的につながる環境やセッティング,人的要因などのすべてを包含して診断の改善に立ち向かわなければならないというスローガンも提唱されました.2021年になり,診断改善の先陣を切る学術誌『Diagnosis』や,『JAMA』をはじめとした主要紙は,この領域の目指すものを診断の卓越“diagnostic excellence”という新しいキーワードで,次のステージに歩を進めている状況です.この10年で当領域のアイコンとなったキーワードは「診断エラー」であり,人間の認知や意思決定に影響を及ぼす「認知バイアス」でした.

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目次

ページ範囲:P.602 - P.604

読者アンケート

ページ範囲:P.775 - P.775

バックナンバーのご案内

ページ範囲:P.776 - P.777

購読申し込み書

ページ範囲:P.778 - P.778

次号予告

ページ範囲:P.779 - P.779

奥付

ページ範囲:P.780 - P.780

基本情報

medicina

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1189

印刷版ISSN 0025-7699

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バックナンバー

60巻13号(2023年12月発行)

特集 一般医家のための—DOAC時代の心房細動診療

60巻12号(2023年11月発行)

特集 内科医が遭遇する皮膚疾患フロントライン—「皮疹」は現場で起きている!

60巻11号(2023年10月発行)

増大号特集 患者さんの質問にどう答えますか?—言葉の意味を読み解きハートに響く返答集

60巻10号(2023年9月発行)

特集 ミミッカー症例からいかに学ぶか

60巻9号(2023年8月発行)

特集 症例から読み解く—高齢者診療ステップアップ

60巻8号(2023年7月発行)

特集 浮腫と脱水—Q&Aで学ぶジェネラリストのための体液量異常診療

60巻7号(2023年6月発行)

特集 整形外科プライマリ・ケア—内科医が知りたい整形外科疾患のすべて

60巻6号(2023年5月発行)

特集 Common diseaseの処方箋ファイル—臨床経過から学ぶ20症例

60巻5号(2023年4月発行)

特集 臨床医からみたPOCT

60巻4号(2023年4月発行)

増刊号 探求!マイナーエマージェンシー

60巻3号(2023年3月発行)

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60巻2号(2023年2月発行)

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60巻1号(2023年1月発行)

特集 10年前の常識は非常識!?—イマドキ消化器診療にアップデート

59巻13号(2022年12月発行)

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59巻12号(2022年11月発行)

特集 避けて通れない心不全診療—総合内科力・循環器力を鍛えよう!

59巻11号(2022年10月発行)

増大号特集 これからもスタンダード!—Quality Indicatorの診療への実装—生活習慣病を中心に

59巻10号(2022年9月発行)

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59巻9号(2022年8月発行)

特集 不安を自信に変える心電図トレーニング—専門医のtipsを詰め込んだ50問

59巻8号(2022年7月発行)

特集 日常診療に潜む臨床検査のピットフォールを回避せよ

59巻7号(2022年6月発行)

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59巻6号(2022年5月発行)

特集 ジェネラリストの羅針盤—医学部では教わらなかった28のクエスチョン

59巻5号(2022年4月発行)

特集 症例から学ぶ—電解質と体液量管理のベストアンサー

59巻4号(2022年4月発行)

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59巻3号(2022年3月発行)

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59巻2号(2022年2月発行)

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56巻13号(2019年12月発行)

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56巻12号(2019年11月発行)

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56巻11号(2019年10月発行)

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56巻10号(2019年9月発行)

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56巻8号(2019年7月発行)

特集 一歩踏み込んだ—内科エマージェンシーのトリセツ

56巻7号(2019年6月発行)

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56巻6号(2019年5月発行)

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56巻4号(2019年4月発行)

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56巻2号(2019年2月発行)

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56巻1号(2019年1月発行)

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55巻13号(2018年12月発行)

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55巻12号(2018年11月発行)

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55巻11号(2018年10月発行)

特集 どんとこい! 内科医が支える—エンド・オブ・ライフ

55巻10号(2018年9月発行)

特集 クリティカル・ケアを極める—一歩進んだ総合内科医を目指して

55巻9号(2018年8月発行)

特集 もっともっとフィジカル!—黒帯級の技とパール

55巻8号(2018年7月発行)

特集 血液疾患を見逃さないために—プライマリ・ケアと専門医コンサルトのタイミング

55巻7号(2018年6月発行)

特集 ここさえ分かれば—輸液・水・電解質

55巻6号(2018年5月発行)

特集 プロブレムから学ぶ感染症診療—すぐに役立つ厳選シナリオ30選

55巻5号(2018年4月発行)

特集 明日のために解くべし!—総合内科問題集

55巻4号(2018年4月発行)

増刊号 プライマリ・ケアでおさえておきたい—重要薬・頻用薬

55巻3号(2018年3月発行)

特集 —クリニカル・クエスチョンで学ぶ—循環器薬の使い方

55巻2号(2018年2月発行)

特集 —デキる内科医の—神経内科コンサルト

55巻1号(2018年1月発行)

特集 気管支喘息・COPD診療に強くなる

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