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文献詳細

雑誌文献

medicina59巻5号

2022年04月発行

文献概要

連載 治らない咳,どう診る・どう処方する?・4

かぜ症候群の咳嗽・喀痰

著者: 中島啓1

所属機関: 1亀田総合病院呼吸器内科

ページ範囲:P.745 - P.749

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ポイント
・かぜ症候群の咳嗽・喀痰は,通常3日目前後が症状のピークとなり,7〜10日間で改善するため,基本的には対症療法となる.
・かぜ症候群を発症して3〜8週間の遷延性咳嗽では,まず感染後咳嗽を考える.胸部X線で異常を認めず,他疾患を疑う病歴がなければ,感染後咳嗽として,対症療法とする.
・かぜ症候群を契機に,隠れていた基礎疾患(咳喘息,アトピー咳嗽,COPDなど)が増悪して顕在化する場合があり,病歴から判断する必要がある.

参考文献

1)岸 直樹:誰も教えてくれなかった「風邪」の診かた-感染症診療12の戦略,第2版,医学書院,2019
2)Turner RB:Epidemiology, pathogenesis, and treatment of the common cold. Ann Allergy Asthma Immunol 78:531-539;quiz 9-40, 1997
3)石田 直,他:成人遷延性咳嗽患者における感染後咳嗽の臨床的検討.日呼吸会誌48:179-185, 2010
4)Braman SS:Postinfectious cough. Chest 129:138S-146S, 2006
5)Gwaltney JM:Acute community-acquired sinusitis. Clin Infect Dis 23:1209-1225, 1996
6)Serres GD, et al:Morbidity of pertussis in adolescents and adults. J Infect Dis 182:174-179, 2000
7)Mansel JK, et al:Mycoplasma pneumoniae pneumonia. Chest 95:639-646, 1989

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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