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文献詳細

雑誌文献

medicina59巻6号

2022年05月発行

文献概要

特集 ジェネラリストの羅針盤—医学部では教わらなかった28のクエスチョン ジェネラリストはここまで診よう!

患者が人生の最期を迎えるとき,医師がすべきこと,できることは?

著者: 木澤義之1

所属機関: 1筑波大学医学医療系緩和医療学

ページ範囲:P.841 - P.844

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Point
◎すべての重い病をもつ患者に対して,そのニーズに応じて緩和ケアを行うことはジェネラリストを含むすべての医療従事者の責務である.
◎緩和ケアの重要な要素の1つとして,goals of care discussion(治療とケアの目標の話し合い)がある.その機会はすべての重い病をもつ患者とその家族に提供されるべきである.
◎goals of care discussionでは,①病状の理解を確認すること,②どれくらい今後の病気の予後や見通しを知りたいかを確認すること,③患者の価値観(大切にしていたいこと,支えとなるもの)を把握すること,④希望する医療・ケアとその理由を把握すること,の4点が重要であり,「Hope for the best, Prepare for the worst」を合言葉に患者(と家族)の希望を支えながら進めることが重要である.
◎家族を巻き込むこと,あらかじめ意見の強いメンバーがいるときには,その人をのけ者にするのではなく,家族面談などを積極的に行うこと.

参考文献

1)Bernacki RE, Block SD:Communication about serious illness care goals;A review and synthesis of best practices. JAMA Intern Med 174:1994-2003, 2014
2)Bernacki R, et al:Effect of the serious illness care program in outpatient oncology;A cluster randomized clinical trial. JAMA Intern Med 179:751-759, 2019
3)Back AL, et al:Hope for the best, and prepare for the worst. Ann Intern Med 138:439-443, 2003

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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