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文献詳細

雑誌文献

medicina59巻7号

2022年06月発行

文献概要

特集 抗菌薬の使い方—敵はコロナだけにあらず! 今こそ基本に立ち返る 感染症サイドから考える抗菌薬の使い方—症例をもとに

中枢神経感染症

著者: 能勢裕久1

所属機関: 1鹿児島市医師会病院脳神経内科

ページ範囲:P.1125 - P.1131

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Point
◎身体診察,病歴,髄液検査結果から,細菌性を疑わない無菌性髄膜炎に対して,不必要に抗菌薬を使用することは,可能な限り慎みたい.
◎グラム染色や髄液および尿中肺炎球菌抗原検査を用いて迅速に結果を得ることで,成人の肺炎球菌性髄膜炎を察知し,デキサメタゾン(ステロイド)併用を抗菌薬投与に先んじて,もしくは同時投与で行う.
◎適切なタイミングで膿瘍ドレナージができるように,普段から脳外科医との密なコミュニケーションを大事にしよう.

参考文献

1)Tunkel AR, et al:Practice guidelines for the management of bacterial meningitis. Clin Infect Dis 39:1267-1284, 2004
2)Bennett JE, et al(eds):Mandell, Douglas, & Bennett's Principles & Practice of Infectious Diseases, 9th ed, pp 1176-1281, Elsevier, Philadelphia, 2019
3)青木 眞:レジデントのための感染症診療マニュアル 第4版,pp 487-564,医学書院,2020
4)日本神経学会,他(監):細菌性髄膜炎診療ガイドライン2014,南江堂,2015
5)JAID/JSC感染症治療ガイド・ガイドライン作成委員会(編):JAID/JSC感染症治療ガイド2019,pp 29-43,日本感染症学会・日本化学療法学会,2019
6)Prasad K, Singh MB:Corticosteroids for managing tuberculous meningitis. Cochrane Database Syst Rev 23:CD002244, 2008
7)日本神経治療学会治療指針作成委員会(編):標準的神経治:結核性髄膜炎.神経治療32:511-532, 2015

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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