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救急診療
交通外傷患者の初診の技術
著者: 佐藤文明1
所属機関: 1日赤中央病院脳神経外科
ページ範囲:P.10 - P.11
文献購入ページに移動1.頭蓋内血腫の有無の判断
交通外傷といっても範囲があまりに広い.ここでは,急性閉鎖性の頭部外傷患者の初診にあたって,まず何を考えどのように処置すべきかをおおざっぱに述べてみよう.最もたいせつなことは,早急に手術を要する状態であるのか,またはそのまま内科的処置によって様子を見るべきであるかの鑑別である.つまりひと口にいえば,頭蓋内血腫の有無の判断ということになる.
意識障害の程度とその推移 第1に問題となるのは意識障害の程度とその推移である.受傷時に意識障害がほとんどなく,その後もひき続き清明であれば,まず大きな脳損傷や頭蓋内血腫の発生を否定してよかろう.周知のように,受傷時に意識障害がほとんどなく,後になってしだいに意識障害を生じてきた時(lucid intervalのある時),あるいは受傷に伴う意識障害が回復しつつあったのに再び障害の程度が強くなってきた時には,一応頭蓋内血腫の発生を疑ってみなければならない.
交通外傷といっても範囲があまりに広い.ここでは,急性閉鎖性の頭部外傷患者の初診にあたって,まず何を考えどのように処置すべきかをおおざっぱに述べてみよう.最もたいせつなことは,早急に手術を要する状態であるのか,またはそのまま内科的処置によって様子を見るべきであるかの鑑別である.つまりひと口にいえば,頭蓋内血腫の有無の判断ということになる.
意識障害の程度とその推移 第1に問題となるのは意識障害の程度とその推移である.受傷時に意識障害がほとんどなく,その後もひき続き清明であれば,まず大きな脳損傷や頭蓋内血腫の発生を否定してよかろう.周知のように,受傷時に意識障害がほとんどなく,後になってしだいに意識障害を生じてきた時(lucid intervalのある時),あるいは受傷に伴う意識障害が回復しつつあったのに再び障害の程度が強くなってきた時には,一応頭蓋内血腫の発生を疑ってみなければならない.
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