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文献詳細

雑誌文献

medicina6巻1号

1969年01月発行

文献概要

統計

都市と農村の死因

著者: 菅沼達治1

所属機関: 1厚生省統計調査部

ページ範囲:P.14 - P.14

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 どのような死因が都市に多いか,または農村に多いかをみるわけですが,ここでは全国を7大都市(東京都の区部,横浜,名古屋,京都,大阪,神戸,北九州の各市)とその他の市部・郡部の3つに分けてみることにします.この3地域間の死亡率にふれる場合にたいせつなことは,それぞれの年齢構成が違うという点です.図に市部(7大都市を含む)と郡部の人口ピラミッドを示しました.近年における若年労働人口の都市への流出によって,郡部では10歳前後の子どもと老人が多く,市部では15-39歳の人口の割合が多くなっています.
 死亡率を論ずる場合,最も問題となるのは,60歳以上の老年人口であります.この人口は男では3.3%,女では3.2%ほど郡部のほうが多く,図では大きな差はみられませんが,この超過分が死亡率に著しい影響を与えます.1例をあげますと,全癌ですが,普通に死亡率とよばれている年齢を考慮しない粗死亡率では,郡部を100とすると,7大都市78.5,その他の市部86.8で,いかにも大都市に癌死亡が少ないかの感を与えますが,年齢110.5,その他の市部105.3となり,粗死亡率とは全く逆な関係がでてきます.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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