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文献詳細

雑誌文献

medicina6巻1号

1969年01月発行

文献概要

症例 全身性疾患と腎・5

Alport症候群と腎

著者: 木下康民1

所属機関: 1新大内科

ページ範囲:P.78 - P.81

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Alport症候群の臨床症状
 Alport症候群はHereditary nephritis with nerve deafness,Familiäre idiopathische Haematurie mit Schwerhörigkeitともいわれる.何代にもわたって同一家系内に起こる遺伝性の腎疾患で,しばしば神経性難聴と,ときに眼の水晶体の先天性異常を伴うことを特徴としている.
 本症は多くの場合,最初は幼児期または思春期に発見される.本疾患は妊娠とか,また感染症によって症状が発現ないし悪化するが,Rampini1)によるとウイルス感染によって病状が進行する.一般に症状は男性に現われ,経過は重篤で,40歳くらいまでに尿毒症で死亡する.女性では進行が緩慢で,生涯を通じて潜在性にとどまる例も少なくない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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