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臨床メモ
下痢—むつかしい扱い方
著者: 松島富之助1
所属機関: 1愛育病院保健指導部
ページ範囲:P.1159 - P.1159
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これは明らかに逆な治療方法と思われる.空腹になった腸や胃は激しい蠕動運動を起こし,腸の粘膜からは濃い粘膜が分泌されるので,"空腹による下痢"を誘発してくる.黒みがかった粘液便でしかも量は少ないが,粘液便があると"消化不良症"の便と古い教科書や育児書に書いてあるので,病気扱いされて,食餌制限を受けがちである.しかも機嫌が悪いのは,空腹によるものではなくて,一般状態が悪いためと解釈されることがしばしばである.
これは明らかに逆な治療方法と思われる.空腹になった腸や胃は激しい蠕動運動を起こし,腸の粘膜からは濃い粘膜が分泌されるので,"空腹による下痢"を誘発してくる.黒みがかった粘液便でしかも量は少ないが,粘液便があると"消化不良症"の便と古い教科書や育児書に書いてあるので,病気扱いされて,食餌制限を受けがちである.しかも機嫌が悪いのは,空腹によるものではなくて,一般状態が悪いためと解釈されることがしばしばである.
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