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文献詳細

雑誌文献

medicina6巻12号

1969年12月発行

治療のポイント

カネンドマイシン

著者: 河盛勇造1

所属機関: 1国立泉北病院

ページ範囲:P.1360 - P.1361

文献概要

カネンドマイシンとは
 カネンドマイシン Kanendomycin(以下KDM)は,放線菌Streptomyces Kanamyceticusの変異株が産生する新しい抗生物質である,このStreptomyces Kanamyceticusというのは,カナマイシン(KM)を作る放線菌であるから,当然KDMとKMはきわめて近い関係にあることが想像されるが,事実KDMの化学構造は,2'-amino-2'-deoxy-Kanamycinと決定されている.
 現在広く臨床に用いられているKMのほか,いくつかのKM群に属する抗生物質が,すでに報告されており,このうちKM-BとこのKDMの異同が種々論議されている.KM-Bはその毒性のために,臨床応用がちゅうちょされたものであるが,現在までのKDM投与例にはそれほど強い副作用が認められていないので,相違があるもののように思われる.しかし,これが物質そのものの差か,純度の問題か,私ども臨床家には明らかにしえない.とにかく,KDMはKM群に属する新しい抗生物質として登場したわけである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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