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文献詳細

雑誌文献

medicina6巻12号

1969年12月発行

Leading Article

薬剤の検査成績に及ぼす影響

著者: 林康之1

所属機関: 1順大臨床病理

ページ範囲:P.1370 - P.1374

文献概要

臨床検査技術の進歩とともに生じる薬剤影響についての研究課題と問題点
 近年の病態生化学研究の進歩は.薬物療法の発展に寄与するところが大き.く,相つぐ新薬の出現となりつつある.これらの新薬が患者に幾多の恩恵を与,えたであろうことは否定できないが.一方では日常臨床検査成績に多種多様の.影響を及ぼしていることを知る必要がある.
 薬物とは,1)もともと生体内には存在しない.2)中間代謝産物として存在の可能性はあるがかならずしも常在しない.3)常在成分ではあるがきわめて微量である,という以上3項のうちのいずれかに該当ずる性質のものである.1)項に属する薬物は毒物として代謝処理(解毒作用)され,2).3)項に属する薬物は生理的な代謝系路にしたがって処理排出されるであろう,その処理,代謝過程において薬理学的効果を現わすと同痔に体液成分の変化をきたすことは十分推定できるところで,現実に臨床検査技術の進歩とともに.従来なおざりにされていた部門の解明が必要となった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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