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阪大・第1内科 研修医のためのWard Conference・最終回
甲状腺機能亢進症—二次性糖尿病の病態生理と治療の面から
著者: 阿部裕1 繁田幸男1 王子亘由1 小塚雄民2 岡田義昭1 中村幸二1
所属機関: 1阪大第1内科 2阪大内科
ページ範囲:P.1398 - P.1401
文献購入ページに移動阿部 本日ここで呈示される症例は,甲状腺機能亢進症であるが,糖尿病が合併している.このように明確な基礎疾患があってそれが原因となり続発してくる糖尿病を二次性糖尿病とよんでいるが,本症例については,甲状腺ホルモンの糖質代謝に対する生理作用やインスリン分泌との相互関係など,二次性糖尿病の1つのモデルとしてその病態生理に関する論議の進められることを期待する.またこのような場合の治療の進め方も臨床的に重要な問題であり,その具体的な方策と理論的な裏づけについても討論を行ないたい.ではまず主治医の小塚君に本症例の概要を述べてもらうことにする.
小塚 この症例の病歴・現症と主な臨床検査,入院後の経過の概要をまとめると下のようになる.
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