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文献詳細

雑誌文献

medicina6巻2号

1969年02月発行

文献概要

臨床メモ

はげしい腰痛のfirst aid

著者: 横関嘉伸1

所属機関: 1横関整形外科医院

ページ範囲:P.170 - P.170

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 急性のはげしい腰痛を起こす疾患は,椎間板ヘルニア,腰部外傷,化膿性脊椎炎,脊椎腫瘍などがあげられるが,もっとも多いのは,俗にぎっくり腰とよばれる急性腰痛症である.その原因は,椎間板ヘルニアの急性発作,筋肉・筋膜および靱帯など軟部組織の断裂や過伸展によるものと考えられるが,臨床的にそれらを鑑別することは困難である,重い物を持ったり,腰をひねったことが誘因となり,痛みはしだいに強くなり,起立歩行が困難となり,臥床しても寝返りができず,せき・くしゃみで,さらに痛みを強く感じるようになる,歩行時には,上体を前倒方に傾け,ゆっくり慎重に歩く.立位では,労脊柱筋の緊張や側彎が強く,前屈を命ずると,筋の緊張はさらに強くなる.
 治療としては,まず安静臥床が第1である.食事・用便も臥床のままさせるのがよい.痛みがなくなるまでの期間は,通常,数日ないし10日くらいであり,初診時に,その期間の安静を納得させることがたいせつである.最初の安静期間が不じゅうぶんだと,再発や慢性化することが少なくない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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