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文献詳細

雑誌文献

medicina6巻4号

1969年04月発行

文献概要

治療のポイント

砂糖のとり方—年齢,動脈硬化との関連

著者: 中村治雄1

所属機関: 1慶大相沢内科

ページ範囲:P.412 - P.413

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砂糖使用量の増加
 近年,砂糖の摂取量が次第に増加しつつあり,この現象は世界的な傾向であろう.本邦においても同様で,1950年ころと現在とを対比するとほぼ50%近い増加を示しており,若干脂肪の摂取量を上回っている事実は,興味深い.しかも心筋硬塞,脳血栓による死亡率の増加ときわめて類似のパターンを示していることも,見のがせない事実であろう.
 さらに,イギリスの例をあげてみよう,1880年ころにはイギリスにおける平均1日の糖質摂取量は約490g,その内,砂糖は約64gで,大部分の糖質は穀物などの,主として澱粉に由来している.その後,次第に糖質摂取量は減少の傾向にあり,1964年には約408gとなっているが,これに反して砂糖の摂取量は漸増し約113gとなっている.つまり,ここで澱粉と蔗糖との比をみると,1880年には4⅟2と,圧倒的に糖質中での澱粉の占める割合が多いのに反し,1930年代にはその比は2となり,1962年にはさらに減少して1 1/2となっている.かかる傾向の一部にはチョコレート,砂糖菓子,飲料,アイスクリームの消費増加が一因となっているといわれている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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