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チュレーン大学の内科専門医のためのオリエンテーション・ブックレット・7
内科の各専門部門—結核病学・熱帯病学・腎臓病学部門
著者: 高階経和12
所属機関: 1神大内科 2淀川キリスト教病院循環器科 3チュレーン大学内科学教室
ページ範囲:P.806 - P.808
文献購入ページに移動この部門はDr.Morton Ziskinの指導のもとに行なわれるものであって,最近は化膿性の肺疾患における臨床の諸問題や,肺生理学における研究を行なっている.コンサルテーションは病棟にいる患者の中で,いかなる肺性疾患をもっている者に対しても行なうことができる.また診断的価値のある者や非常に興味のある症例についての検討がなされる.Dr. Ziskinは,毎木曜日の午後1時30分から,これらの症例のすべてについて胸部疾患回診を行ない,急性の問題がある場合には,いかなる時間であっても,彼の意見を得ることが必要とされている.
栄養外来は,各水曜日の9時にハッチンソン・ビルディング7階において行なわれる.栄養回診は月曜日の14時にドクターズ・インフォーメーションのところから始まる.コンサルテーションを行なうことができる特別な検査については次の通りである.血清中のビタミンB12値,血清ビタミンCの値,ビタミンB6欠乏症におけるビタミンB6の尿中の排泄量それからビタミンB1欠乏症に対するビタミンB1負荷試験,キサンチン尿酸排泄およびビタミンB2欠乏症に対するトリプトファーン試験,あるいはビタミンA欠乏症に対する血清ビタミンA値,悪性貧血や消化吸収障害症状に対するSchillingテスト,放射性トリオレインや消化器吸収症候群に対するオレインサン吸収や膵臓疾患およびポルフィリン血症に対する尿中ポルフィリンの定量などである.諸君は,ビタミン欠乏症をもっていると思われるすべての症例に対しては,栄養部門にいるレジデントに相談をすること.
胸部疾患コンサルテーションの際には,この部門にいるレジデントが,たえず緊急コンサルテーションに役だっている.胸部疾患外来は,ハッチンソン・ビルディングの7階で火曜日の13時から行なわれている。肺性疾患をもったどんな種類の愚者でも,一般内科外来,あるいは内科病棟からこの外来に送ることができる.彼らは患者が入院している間にコンサルテーションを必要とする場合には,その要望に答えるし,また患者が退院する場合には,病棟の医師が患者自身を一般外来に返すと同時に,胸部外来(特別外来)にも受診するようにと勧める必要がある.
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