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文献詳細

雑誌文献

medicina6巻9号

1969年09月発行

文献概要

目で見る臨床検査シリーズ カラーグラフ

骨髄穿刺検査法

著者: 寺田秀夫1

所属機関: 1昭和大臨床病理

ページ範囲:P.1019 - P.1021

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 血液病の診断や悪性腫瘍の骨髄転移の有無を知るために,しばしば骨髄穿刺が必要となる.しかしよく適応を選び慎重に行なわないと無意味な検査となりやすい.それから骨髄造血巣が均等に分布せず,また病変が限局性の場合も少なくないので,骨髄穿刺の診断的価値にも限界があることを忘れてはならない.
 骨髄は全身骨格の髄腔に分布し,年齢によりその造血の程度も変化し乳幼児では全身の骨髄はすべて造血を営んでいるが,6歳くらいより長管状骨はしだいに脂肪髄fatty marrowに変化し,16-18歳になると赤色髄は脊柱・肋骨・上腕骨ならびに大腿骨の躯間に近いほうの1/2に限局してくる(図1).しかし貧血が進行すると脂肪髄も赤色髄に変化するが,乳幼児では正常時でも全骨髄が造血を営んでいるので,予備力に乏しく,容易に骨髄外造血extramedullary hematopoiesisを起こしやすい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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