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肝硬変に対する門脈減圧手術の反省
著者: 佐々木智也1
所属機関: 1東大物療内科
ページ範囲:P.1028 - P.1028
文献購入ページに移動詳しくは原報告によるべきであるが,注目すべきは第1に手術によって再出血の危険が減少するとともに食道静脈瘤が消失または縮少することが多いのは当然として,第2に生存率,第3に合併症である.生存率については,手術群と対照群とでは有意な差がなく,合併症では,明らかに手術群に肝性の脳症hepatic encephalopathyが増加し,重症のそれは対照群の5倍も発生している.このように,思ったより悪い成績が得られた理由の分析も行なわれてはいるが,大出血の際の救命的な咽手術以外,はたして門脈一大静脈吻合を積極的に行なうべきか否か,考えなおす必要があるように思う.
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