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雑誌目次

雑誌文献

medicina60巻1号

2023年01月発行

雑誌目次

特集 10年前の常識は非常識!?—イマドキ消化器診療にアップデート

著者: 横江正道

ページ範囲:P.10 - P.11

 消化器領域には非常に多くの臓器が含まれるとともに,炎症性疾患から悪性腫瘍まで病態も幅広く,同じような症状であっても,診断がまったく異なる状況も存在します.もちろん,「お腹の調子が悪い」といった患者さんの漠然とした訴えを,病歴聴取や身体診察から丁寧に紐解いて鑑別診断を立てていく作業が必要なことも多く,ただ単にCTを撮ればいつでも何でもなんとかなるというものではありません.すなわち,病態生理や診断方法に関して,医師は常に知識をアップデートしていなくてはなりません.なかには,新しく開発されたモダリティや新規の検査方法も含め,日進月歩の医療技術がいつの間にか導入されていることも少なくありません.さらに,数多くの診療ガイドラインが存在することも含め,日頃の自分の診療が旧態依然のものになっていないか? もう時代遅れなのではないか? 実は,なかなか振り返ってみることすらできていないこともあるかと思います.
 自身がガイドライン作成に携わった経験から言えることは,新たなエビデンスの創出に伴い,ガイドラインはどんどんアップデートを重ねており,5年前の知識はいつしか古びた,錆びれたものとなり,せっかく学んだ知識であっても,あっという間に古くなっていることが往々にしてあるということでした.もちろん,自分が得意とする臓器や領域の知識のアップデートはきっと,自然と目につき耳にするものと思います.しかし,それほど関心をもっていない領域については,ついつい見落としがちで,気付かないまま時が過ぎていくような気もします.もちろん,学会に参加することで新たな知見を身につける機会もあることでしょう.しかし,それだけでは患者さんに最新の知見を届けることはできません.

特集を読む前に あなたの理解度チェック!

ページ範囲:P.12 - P.15

●今月の特集執筆陣による出題です.消化器診療に関する理解度をチェックしてみましょう!

症候

「お腹の調子が悪い」患者をどう診るか?

著者: 横江正道

ページ範囲:P.16 - P.21

Point
◎患者の「お腹の調子が悪い」という漠然とした訴えをひもとくには,診断推論を効かせた症状に関する質問,病歴聴取が重要である.
◎消化器は1つの系統(システム)であり,痛みの局在をはっきりさせられないことも多い.
◎検査は,鑑別診断の裏づけとして必要なものだけを行う.その際,検査の長所・短所,感度・特異度を勘案して選択することが大切である.

急性腹症

著者: 小澤尚弥

ページ範囲:P.22 - P.26

 『急性腹症ガイドライン』が2015年に出版されたが,急性腹症は複数疾患を含む概念であり,悪性腫瘍と比べると体系的に学ぶ機会も少なく,診療の標準化は進んでいない分野である.急性腹症の分野における最近のアップデートとして,小腸閉塞・大腸閉塞・急性虫垂炎を例に挙げて解説する.

便秘症

著者: 緒方智樹 ,   結束貴臣 ,   中島淳

ページ範囲:P.28 - P.33

疾患概要
 わが国の2016年度の国民生活基礎調査によると,便秘の有訴者数は2〜5%程度と言われている.男性(2.5%)よりも女性(4.6%)に多い傾向を示しており,加齢により有病率が増加している.ただし,慢性便秘症に限定した疫学調査は行われていないのが現状である.また,一般に「便秘」という言葉は観念的に使用されることが多く,その正確な定義を考えることは少ない.日本国内や海外では便秘を客観的に捉えるために定義付けが行われている.日本での便秘の診療の基本となっている『慢性便秘症診療ガイドライン2017』1)では,“本来体外に排出すべき糞便を十分量かつ快適に排出できない状態”と定義されている.
 一方,海外では,2016年に発表されたRome Ⅳ基準2)の中で機能性便秘は,“排便困難,排便回数が少ない,または排便が不完全であるといった有症状の機能性腸疾患”と定義されている.

急性下痢—原因不明,新型コロナウイルスも含めて

著者: 辛島遼 ,   小林拓

ページ範囲:P.34 - P.40

 下痢は一般によくみられる症状で,「1日に3回以上の軟便もしくは水様便」と定義される1).急性下痢は「水分量,頻度が増加し14日以内に続いている便」,慢性下痢は「水分量,頻度が増加し28日以上続く便」と定義される2).さまざまな原因があるものの世界共通の健康問題であり,毎年約130万人の死亡を誘発し3),発症,死亡はともに特に乳幼児に多いと報告されている4)

ピロリ菌感染症—ピロリ菌感染症の“今”を理解する

著者: 間部克裕 ,   津田桃子 ,   久保公利

ページ範囲:P.41 - P.45

 ピロリ菌が発見されてから既に40年が経過し,消化性潰瘍や胃癌など胃十二指腸疾患の概念・診断・予防・治療は大きく変化した.既に常識となったピロリ菌であるが,さまざまな進歩や変化があり複雑な保険適用の問題もある.そこで本稿ではピロリ菌感染症のこれまでと“今”について概説し,感染診断,除菌治療,除菌判定検査についてまとめたい.

胸やけ・胃もたれなどの上腹部不定愁訴

著者: 浅岡大介

ページ範囲:P.46 - P.50

 医療機関を受診する患者で,胃が痛い,胃が重い,おなかが張る,ムカムカする,胃液が上がってくるなどの上部消化管に起因する自覚症状を訴える患者は多くみられる.このようなさまざまな上腹部不定愁訴は「胃痛」「胃もたれ」「腹部膨満感」「胸やけ」「呑酸」症状として存在し,現在もなお医療現場で使われているが,患者の自覚症状も1つとは限らず,複数の症状を同時に呈することも少なくない.患者も厳密にこれらの上腹部症状を正確に区別して表現しているという確証もなく,例えば胸やけを訴える患者によっては,胸部の不快感,あるいは上腹部不快感の要素を含んでいることもある.また,これらの上腹部不定愁訴について,聴取する医師によって考え方や診断にばらつきがあることも少なくない.このような胸やけ・胃もたれなどの上腹部症状について,近年改訂された機能性消化管疾患の国際基準であるRome Ⅳや機能性ディスペプシアという疾患概念の提唱により整理されつつある.本稿では,胸やけ・胃もたれなどの上腹部症状に対する診断・治療について概説する.

悪心・嘔吐,食欲不振

著者: 増井伸高

ページ範囲:P.52 - P.56

症例1
(Scene 1)
80歳男性
Alzheimer型認知症があり要介護4で施設入居している.来院前日から嘔吐が始まり,来院まで6回ほど嘔吐し施設職員が救急要請し搬送となる.嘔吐以外の訴えや随伴症状は認めない.バイタルサインは安定している.身体診察で明らかな異常は見つけられない.
Q. この患者の嘔吐の鑑別診断をどのように進めるか?

疾患

食道癌

著者: 丹羽由紀子

ページ範囲:P.57 - P.61

食道癌の内視鏡診断の進歩
 食道表在癌の大部分は自覚症状がなく,その発見契機は90%以上が内視鏡である.一方,食道表在癌の内視鏡診断は難しく,わずかな発赤や陥凹,隆起に注目して詳細に観察することが必要である.ヨード染色は食道表在癌発見に有用だが,胸焼けなどの副作用があり,また食道炎を惹起するためルーチンには使用できない.近年急速に普及したnarrow band imaging(NBI)やflexible spectral imaging color enhancement(FICE)は被検者に負担をかけることなく,食道扁平上皮癌を効率よく発見することができる.また,これらの画像強調内視鏡を併用した拡大内視鏡観察は鑑別診断,深達度診断に応用されている.
 2011年に発表された日本食道学会拡大内視鏡分類1)におけるType B1,B2,B3それぞれが深達度T1a-EP〜LPM,T1a-MM〜T1b-SM1,T1b-SM22)に相当しているとしている.またAVA(avascular area)-small,AVA- middle,AVA-largeの順に深達度T1a-EP〜LPM,T1a-MM〜T1b-SM1,T1b-SM2に相当するとし,B1血管のみで構成されるAVAの深達度はT1a-EP〜LPMに相当するとした(表1).このように,日本食道学会拡大内視鏡分類の表現法は内視鏡のエキスパートでなくても表現できるため,多くの内視鏡医が深達度診断の議論に加われる共通の言語として広く浸透した3)

胃食道逆流症

著者: 夏目まこと

ページ範囲:P.62 - P.69

 胃食道逆流症(gastroesophageal reflux disease:GERD)は食道粘膜障害や逆流症状を起こす疾患であり,良性疾患であるもののQOLに大きく影響することから臨床で重要な疾患となっている.2015年に新しい酸抑制薬であるカリウムイオン競合型アシッドブロッカー(P-CAB)の登場により新たな知見が報告され,GERDの日常臨床治療に組み込まれたことから,2021年に『胃食道逆流症(GERD)診療ガイドライン』が改訂された.そこで,GERDの概念,ガイドラインの刊行によるGERDの診療の変化,ピロリ菌除菌後にみられるGERDについて述べる.

機能性ディスペプシア—これだけでわかる 機能性ディスペプシア診療はどう進化したか?

著者: 山本さゆり ,   小笠原尚高 ,   春日井邦夫

ページ範囲:P.70 - P.75

 2013年に機能性ディスペプシア(functional dyspepsia:FD)が保険診療名として初めて承認され,2014年に『機能性消化管診療ガイドライン—機能性ディスペプシア』(以下,ガイドライン)第1版が,そして,2021年に第2版が発刊された.本稿ではFD診療のこれまでの流れを踏まえつつ,最新の動向や診療のこつを述べたい.

胃・十二指腸潰瘍(消化性潰瘍)

著者: 伊藤恵介

ページ範囲:P.76 - P.81

 本邦における消化性潰瘍の罹患数は減少傾向を示しており,厚生労働省の統計によると,胃潰瘍および十二指腸潰瘍の推計患者総数は1996年13万4,000人であったところが,2008年5万7,300人,2020年には1万4,300人と減少の一途を辿っており,この20数年間で約1/10となっている1)
 消化性潰瘍の主な原因はH. pyloriHelicobacter pylori)感染と非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)などによる薬剤性であり,このような罹患数の減少にはH. pylori感染率の減少や酸分泌抑制薬の普及が寄与しているものと考えられているが,一方で超高齢化によるNSAIDsや低用量アスピリン(low dose aspirin:LDA)の使用頻度増加などにより薬剤性潰瘍の割合は上昇傾向となっており,日常診療において注意すべき問題点となっている.

胃癌・早期胃癌(EMR/ESD)—胃癌治療10年の変化〜『胃癌治療ガイドライン』第3版と第6版の比較から

著者: 早川俊輔 ,   佐川弘之 ,   瀧口修司

ページ範囲:P.82 - P.87

 胃癌治療は日進月歩で進んでおり,特に手術療法や化学療法に関しては10年前の治療法とは大きく異なっている.『胃癌診療ガイドライン』第3版(2010年10月改訂)と第6版(2021年7月改訂)の治療アルゴリズムを比較すると,この10年間で治療選択肢は増加したが,逆に言えば複雑化したとも言える.本稿では第3版と第6版の治療法を比較し,胃癌治療の進歩に焦点を当てていく.

十二指腸癌(十二指腸腫瘍)

著者: 光永豊 ,   菊池大輔 ,   布袋屋修

ページ範囲:P.88 - P.92

 ひと昔前に「十二指腸癌」と言ったら,概ねそのイメージは決まっており,あまり見ない癌,よくわからないけれども治療がややこしい病気という印象だった.ようするに,希少癌であり,あまり注目されてはいなかったのである.そもそも十二指腸の疾患自体が重要視されるような時代ではなく,上部消化管内視鏡時に十二指腸の観察はそれほど力を入れなくていいよ,と教えられた内視鏡医がまだ多いはずである.実際に,胃では定型的な観察法は多く存在するものの,十二指腸に関しては定型的な観察法すら確立していないのが現状である.しかしここへ来て,十二指腸の上皮性腫瘍の発見率が明らかに増加している1〜3).その原因やリスクファクターなども明らかになっていないが,内視鏡機器の進歩や内視鏡医の関心の高まりに加え,ヘリコバクターピロリ陰性時代の到来が関連していることが考えられている.2021年には国内で初めて『十二指腸癌診療ガイドライン』が発刊され4),いよいよ十二指腸腫瘍を避けては通れない時代がやってきている.本稿では,このあまり馴染みのない十二指腸上皮性腫瘍の種類や治療法につき概説する.

大腸癌

著者: 上原圭

ページ範囲:P.98 - P.103

 日本人の2人に1人が患うと言われる悪性新生物のなかでも,大腸癌の発生頻度は高く,年齢調整罹患率は男性では肺癌,胃癌,前立腺癌に次ぐ第4位,女性では乳癌に次ぐ第2位であり,死亡率は男性では肺癌に次ぐ第2位,女性では第1位となっている.筆者が大腸癌診療に関わるようになった25年前には,使用できる抗がん剤はフルオロウラシルとマイトマイシンのみで,切除不能がんにおける平均余命は約1年とされていた.近年,内視鏡外科手術の進歩,抗がん剤および分子標的薬,免疫治療といった治療の進歩は著しく,ステージⅡ/Ⅲ結腸癌の5年全生存率は90%に近づき,切除不能進行再発大腸癌の全生存率の中央値は約3年に迫っている.
 大腸癌の標準治療は大腸癌研究会で作成された『大腸癌治療ガイドライン2022年版』にまとめられており1),約2年に一度のアップデートがされている.しかし,治療は日進月歩で進歩しており,昨日までの常識が今日は非常識ということは常に起こりうることである.本稿では,最近の新しい常識や今後の常識となりそうなホットな話題をいくつか紹介する.

大腸ポリープ

著者: 蟹江浩

ページ範囲:P.104 - P.107

 本稿のテーマは「大腸ポリープ」であるが,いわゆる大腸ポリープだけではなく,表面型を含めた腫瘍性病変を対象とし,腺腫・早期癌・ポリポーシスなどの「大腸局在性病変」すべてが対象となる.
 2014年に日本消化器病学会において『大腸ポリープ診療ガイドライン』1)(以下,初版)が刊行され,6年間で新たに蓄積されたエビデンスに基づき『大腸ポリープ診療ガイドライン2020改訂第2版』2)(以下,ガイドライン第2版)が刊行された.

大腸憩室症—日常診療においてアップデートすべき大腸憩室に関する5項目

著者: 山田英司 ,   野中敬 ,   小松達司

ページ範囲:P.108 - P.111

 大腸憩室および関連疾患は近年も増加している.本邦においては2017年に『大腸憩室症(憩室出血・憩室炎)ガイドライン』1)(以下,ガイドライン)が刊行され,これまで常識とされてきた大腸憩室症に関する疫学,診断,治療,発病予防などが見直されるきっかけとなった.本項では,筆者の考える日常診療においてアップデートすべき大腸憩室に関する5つの項目を列挙し解説する.

炎症性腸疾患(IBD)

著者: 長坂光夫

ページ範囲:P.112 - P.117

 潰瘍性大腸炎,Crohn病を主とする炎症性腸疾患(inflammatory bowel disease:IBD)は原因不明の難治性疾患であり,その患者数は近年増加の一途を辿る.かつてのIBDの治療は食事・栄養療法が主体であったが,その後サラゾスルファピリジン(salazosulfapyridine:SASP),5-アミノサリチル酸(5-aminosalicylic acid:5-ASA)製剤,副腎皮質ステロイド薬(ステロイド)を主体とする薬物療法,そして現在はさまざまな分子標的薬へと移行した.新たな治療薬によりIBDの治療目標は症状の緩和から内視鏡的粘膜治癒1,2),そして組織学的治癒へとハードルが上がったといえる.診断機器はX線造影検査から内視鏡,カプセル内視鏡3〜5),バルーン内視鏡6〜8),そしてCT enterograph,MR enterography(MRE)へ,バイオマーカーとして赤血球沈降速度(赤沈),C反応性蛋白(C reactive protein:CRP)に加えて便カルプロテクチン,ロイシンリッチα2グリコプロテイン(Leucine-rich alpha 2 glycoprotein:LRG)など,新規の検査法や新薬の開発によりIBDの診断・治療はこの10年で大きな変遷を遂げた.

過敏性腸症候群

著者: 田中由佳里

ページ範囲:P.118 - P.121

 過敏性腸症候群(IBS)は繰り返す腹痛や,それに伴う便性状や排便回数の変化を伴う機能性消化管疾患である.IBSの症状トリガーにストレスが関連することが示唆されており,脳腸相関が病態の軸とされている.
 本邦でのIBSの有病率は約10%とされ,臨床現場で頻回に出会う消化器疾患の1つである.米国の有病率と大きくは変わらない.ストレス反応に関連する副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン(CRH,視床下部)が消化管の運動や感覚亢進を引き起こすことがわかってきた.さらに近年IBSのコホート調査や,粘膜微小炎症や腸内細菌の研究なども進み,感染性腸炎後にIBSに進展するという感染性腸炎後IBS(post-infectious IBS:PI-IBS)という病態も知られてきた.

急性虫垂炎—診断と治療(WSESエルサレムガイドラインより)

著者: 新宮優二

ページ範囲:P.122 - P.125

 今より約20年前,右下腹部痛を訴え同部に触診上所見があれば,直ちに虫垂炎を疑い,手術(開腹)を行っていた.そして,当時いわゆる“散らす”という保存的治療は,将来の再発リスクを許容せざるを得ない特別な社会的理由がなければ選択されない治療方針であった.
 近年では,虫垂炎診断だけでなく炎症程度の評価が可能となり,それに合わせて治療方針も,保存的治療,非侵襲的な手術(腹腔鏡下手術など),保存的治療からの計画的待機的手術など,多様化している.そのなかで,2015年に初めてWorld Society of Emergency Surgery(WSES)により急性虫垂炎の診療ガイドライン(WSESエルサレムガイドライン,2020年初回改訂1))が策定され,虫垂炎治療の方向性が示された.

B型肝炎,C型肝炎

著者: 長谷川泉

ページ範囲:P.127 - P.132

 B型肝炎,C型肝炎は肝炎ウイルス(hepatitis B virus:HBV,hepatitis C virus:HCV)による感染症である.慢性感染者では炎症は緩徐に進行し,高率に肝硬変や肝細胞癌(hepatocellular carcinoma:HCC)を発症する.HCCはわが国の死亡者数が第5位の癌である1).発癌の有無にかかわらず,いったん線維化が進行し肝機能が破綻すると,時に致命的ともなる肝疾患関連合併症を発症する.肝炎ウイルスを制御・駆除する目的は,こうした肝発癌および肝疾患関連死を抑止し患者のQOLを改善することにある.全世界で推定3億5,400万人がHBVまたはHCVに感染しているといわれ,WHOは2030年までにこれらの肝炎ウイルスの撲滅に向けての目標を設定・修正し,国単位で自国に即した目標を達成するよう勧告している2).本稿ではB型肝炎,C型肝炎について,治療の変遷および今後の展望について概説する.

NAFLD/NASH

著者: 角田圭雄 ,   中島淳 ,   米田政志

ページ範囲:P.133 - P.137

 非アルコール性脂肪性肝疾患(nonalcoholic fatty liver disease:NAFLD)は肝酵素異常で紹介された際に遭遇する頻度の最も高い疾患で,国内で約2,200万人が罹患している.肝細胞癌(HCC)では従来肝炎ウイルスが主因であったが,現在は肝炎ウイルス以外のアルコールやメタボリックシンドローム,糖尿病などによる代謝性肝疾患の増加が著しい.米国肝臓病学会2012年のガイドラインに基づきNAFLDは非アルコール性脂肪肝(nonalcoholic fatty liver:NAFL)と非アルコール性脂肪肝炎(nonalcoholic steatohepatitis:NASH)に分類された.国内では2014年に初めて『NAFLD/NASH診療ガイドライン』(以下,ガイドライン)が発表された.2020年にガイドライン改訂第2版が発表されたが,近年はNAFLDの予後規定因子が肝線維化の程度であることが明らかとなり,高度肝線維化例を見逃すことなく肝臓専門医へ紹介し,早期の治療やHCCのサーベイランスに繋げることが重視される.また治療に関して大きなイノベーションはないが,ガイドライン2020では糖尿病合併例に対しては,SGLT2阻害薬やGLP-1受容体作動薬(GLP-1RA)の投与が推奨されるようになった.本稿ではNAFLD/NASHの診断および治療について「10年前の常識が現在の非常識!?」となっている現状について概説したい.

肝細胞癌治療—最新の話題

著者: 日下部篤宣

ページ範囲:P.138 - P.143

 肝細胞癌の治療としては,従来,肝切除や穿刺局所療法,interventional radiology(IVR)治療が主流であり,薬物療法としては10年前にはソラフェニブ1剤しかエビデンスのある薬剤は存在しなかった.しかし近年,薬物療法の発達が目覚ましく,今日では免疫チェックポイント阻害薬併用レジメンを含めた6レジメンが使用可能となっている.本稿では2021年秋に改訂された日本肝臓学会の『肝癌診療ガイドライン2021年度版(第5版)』(以下,ガイドライン第5版)の治療アルゴリズムの内容をもとに,肝細胞癌治療に関する最新の話題(特に薬物療法を中心に)について述べていく.

胆石症,急性胆囊炎,急性胆管炎

著者: 桐山勢生

ページ範囲:P.144 - P.148

 胆石症は,消化器疾患の代表的なcommon diseaseの1つであるが,結石の存在部位により,胆囊結石,総胆管結石,肝内胆管結石に分けられる.胆囊結石の多く(60〜80%)は無症状で,治療(胆摘術)を行う意義は少ないとされている.また肝内胆管結石も近年は無症状例が増加しているが,肝内胆管癌や肝萎縮,胆道狭窄や拡張がなければ経過観察が推奨されている1).一方,総胆管結石に対しては,無症状であっても胆管炎のリスクがあり治療を行うことが推奨されている1).このように,胆石症は,実際に治療の対象となるのは,無症状で発見される一部の総胆管結石症例を除き,何らかの症状をきたした症例となるが,特に急性胆囊炎・胆管炎を併発すると,急性期に適切な対応が必要とされ,臨床的に重要な疾患といえる.
 急性胆囊炎,胆管炎の診療ガイドラインは,本邦では2005年に日本語版第1版が発刊され2),2007年には日本発の国際版診療ガイドラインとして『Tokyo Guidelines 2007(TG07)』が発表された3).その後,新たなエビデンスに基づいてアップデートが重ねられ,さらに2013年にTG134),2018年にはTG18と改訂され5),それに従って日本語版も現在第3版に改訂されている6)

胆道癌

著者: 宮部勝之

ページ範囲:P.150 - P.155

 本邦における胆道癌の罹患数は,がん全体で13位,死亡数では6位のがん腫1)であり,各種がん腫のなかで比較的稀な難治性がんとして位置づけられる.胆道癌は肝内胆管癌,肝外胆管癌,十二指腸乳頭部癌,胆囊癌に分類される.近年,2019年に『胆道癌診療ガイドライン第3版』が発刊され,2021年には『胆道癌取扱い規約第7版』発刊のほか,『十二指腸乳頭腫瘍に対する内視鏡的乳頭切除術ガイドライン』の新たな作成が行われた.そのほか,肝内胆管癌に対しては,日本肝癌研究会を中心として『肝内胆管癌ガイドライン2021年版』が作成された.本稿ではこれらのガイドラインや取扱い規約の内容を基本としながら,現在まで明らかになった知見を概説する.

急性膵炎,慢性膵炎

著者: 白井邦博

ページ範囲:P.157 - P.164

 ガイドラインは,実臨床の現場で意思決定に重要な役割を果たし,質の高い標準的治療を提供している.本稿では,『急性膵炎診療ガイドライン2021年第5版』と『慢性膵炎ガイドライン2021年第3版』の改訂ポイントから,最近の流れについて解説する.

膵癌

著者: 林香月

ページ範囲:P.165 - P.169

膵癌の統計や予後
 膵管から発生した浸潤性膵管癌が一般的に膵癌と呼ばれている.その他の膵腫瘍には腺房細胞癌,膵神経内分泌腫瘍,膵管内乳頭状粘液腫瘍(IPMN),粘液性囊胞腫瘍(MCN),漿液性囊胞腫瘍(SCN),充実性偽乳頭状腫瘍(SPN),退形成性膵癌などがある.
 本邦の膵癌死亡者数は,2019年には36,356人,2020年には37,677人と増加傾向を示し,肺癌,大腸癌,胃癌に次ぐ第4位であった.米国では膵癌死亡者数は2030年までに第2位になることが予想されており1),本邦でも同様の傾向が危惧されている.

Column

最新の内視鏡診断法(内視鏡光源,NBI,TXI,RDI,AI診断)に関する知見

著者: 藤吉俊尚 ,   山口丈夫

ページ範囲:P.94 - P.96

内視鏡光源
 2020年にオリンパス社からLED搭載の新型内視鏡システム(EVIS X1)が発売された.EVIS X1はred(赤),green(緑),blue(青),violet(紫)にamber(琥珀)を加えた5つのLEDを採用している.amberを搭載したことで,より自然な色表現を可能にし,白色光,狭帯域光観察(narrow band imaging:NBI)をはじめ,構造色彩強調機能(texture and color enhancement imaging:TXI),赤色光観察(red dichromatic imaging:RDI)などの新しい画像強調観察が可能となった.
 筆者が内視鏡を触り始めた頃(2007年)の画質は,HD(1280 px×720 px)ですらなかったが,この最新の内視鏡光源(EVIS X1)は4K解像度(3840 px×2160 px)で観察することができる(図1).テレビ放送の世界で4Kや8K画質と進化しているように,内視鏡の画質も技術革新が進んでいる.

連載 ローテクでもここまでできる! おなかのフィジカル診断塾・10

—おなかが膨満している その3—肝囊胞のフィジカル—腹部膨満+αの症状に注目

著者: 中野弘康

ページ範囲:P.1 - P.5

 今回も,おなかをみること(+α)が診断に役立つ症例をご紹介します.“腹部膨満”を訴える患者さんをみたら,常におなかを真横から見る姿勢が大切ですが,今回はおなか以外(+α)のフィジカルにも注目してみてください.

治らない咳,どう診る・どう処方する?・13

間質性肺炎の咳嗽・喀痰

著者: 中島啓

ページ範囲:P.172 - P.177

ポイント
・まず原疾患の進行であるかを評価する.原疾患の進行があれば,原疾患の治療を行う.
・ステロイドや免疫抑制薬を投与している間質性肺炎患者の場合は,細菌,抗酸菌.アスペルギルスなど感染症の合併有無を評価する.
・感染症以外の並存疾患[咳喘息,胃食道逆流症(GERD),慢性閉塞性肺疾患(COPD),後鼻漏など]の有無も評価する.特発性肺線維症(IPF)の患者ではGERDの合併率が高いとされている.
・上記に当てはまらない場合は,間質性肺炎自体による咳嗽として対症療法の強化を行う.

ここが知りたい! 欲張り神経病巣診断・20

ふらつきや飲み込みにくさ—Wallenberg症候群/症候性頸動脈狭窄症の内科的治療

著者: 難波雄亮

ページ範囲:P.178 - P.183

 脳幹には狭い空間にさまざまな神経が走行しています.大脳皮質から脳幹を通り手足に行き渡るため,例えば錐体路障害ではほんのわずかな病変でも強い障害が生じることもあります.また,脳梗塞の場合,神経所見で異常があってもMRIで病変が映りづらいこともよく経験します.それでは,今回はさまざまな症状をきたす延髄の病変について見ていきましょう.

主治医の介入でこれだけ変わる! 内科疾患のリハビリテーション・17 疾患別リハビリ・運動療法の実際

摂食嚥下障害

著者: 上月正博

ページ範囲:P.184 - P.191

 超高齢社会を迎え,日常診療のなかで摂食嚥下障害の対応に苦慮する場面が増えている.摂食嚥下障害は,日常の診療で身近な問題であるにもかかわらず,その対応を学ぶ機会はなかなかない.本稿では,摂食嚥下を専門としない医療者にも役に立つ摂食嚥下障害に対する生活期のリハビリテーション(以下,リハビリ)・運動療法を解説する.

医学古書を紐解く・1【新連載】

古書から何を学ぶか—『危く誤診せんとした経験集』『最終講義』『誤診』

著者: 綿貫聡

ページ範囲:P.192 - P.195

症例経験から学ぶ
 私が診断エラーに関心を抱いた一番最初のきっかけは,初期研修医の頃から愛読していた福井大学の寺澤秀一先生の『研修医当直御法度—症例帖』(三輪書店)の中に描かれていた「症例経験の振り返りから何を学ぶか?」という視点だったように思う.
 こうした本が過去にもあったのだろうかと思い調べてみると,かなり昔まで遡ることができ,1937年に医界展望社という出版社から『危く誤診せんとした経験集』(梅室純三,金原作輔 編)という症例集が出版されていた1).目次には「心臓喘息を気管支喘息に」「血液培養陰性のチフス患者」「診断に先入観は禁物」といった,現代でも発生しかねない症例が並んでいる.各著者は「こういった経験は,他の人にも起こり得るのではないか」という意識で自験例を紹介されていた.

目でみるトレーニング

問題1042・1043・1044

著者: 梶原祐策 ,   名嘉村敬 ,   寺田教彦

ページ範囲:P.196 - P.202

書評

—杉崎 陽一郎 著・監修 小島 俊輔,佐藤 宏行,高麗 謙吾 著—循環器のトビラ—循環器には興味がある でもちょっと苦手 そんな皆さんようこそ

著者: 平岡栄治

ページ範囲:P.27 - P.27

 循環器は非専門医にとって恐怖の分野ではなかろうか.非専門医の気持ちを代弁するなら,「緊急を要する可能性もあり,手を出せない」,「自分がしたことで,よくないことが生じたら(そのせいではないときでも)どうしよう」であろう.著者・監修者の杉崎先生は,循環器のトビラは「開けなきゃいけないけど,ちょっと二の足を踏む」重厚なトビラと表現され,そういうことを少しでも払しょくするために,循環器内科医と非専門医の共通言語になりうることを目的として本書を企画された.内容はエビデンスやガイドラインに沿っており,さらに著者らの豊富な経験のもとわかりやすく書かれている良書である.
 本書は急性冠症候群(ACS),安定冠動脈疾患(CAD),心不全,不整脈,下肢閉塞性動脈疾患,周術期などに関する14章から成り立つ.第1章で取り上げられているACSは,非専門医もよく遭遇し循環器内科医に適切にコンサルトすべき疾患で,専門医と非専門医が共通概念で動く必要度が高い.心電図でSTが上昇していればST上昇型心筋梗塞で「door-to-baloon time 90分を目指し循環器医コール」,と非専門医は比較的行動がとりやすい.一方,困るのが心電図でSTが上がっていないときである.それについて,リスクに分けたマネジメントが解説されている.すなわち,誰がみても不安定な患者,例えば,胸痛が持続,胸痛が再発,血行動態が不安定,STが下がりっぱなし(進行性の虚血,左主幹部病変による虚血や後壁梗塞ですぐに心臓カテーテルが必要),不安定な不整脈などはすぐに冠動脈造影を行い,一見落ち着いていてもGRACEスコアなどで点数が高い高リスク群は24時間以内など早期に冠動脈造影を行う,といった具合である.こういったことが共通概念になっていると,非専門医はとてもやりやすい.専門医と非専門医が共有しておくべきことが各章にまとまっている.非専門医はこういったことを知っておき,専門医にアセスメントとプランをある程度述べることができるように本書を熟読することをお勧めする.

—長野 広之 著—ジェネラリストのための内科診断キーフレーズ

著者: 原田拓

ページ範囲:P.97 - P.97

 著者の長野広之先生は,現在,日本病院総合診療医学会若手医師部会副代表,日本プライマリ・ケア連合学会若手医師部門病院総合医チーム2代目代表を務められています.キャリアとしては上田剛士先生のいらっしゃる洛和会丸太町病院で研鑽を積まれた後,現在は在宅臨床をしつつ京大大学院医療経済学分野の博士課程で研究に邁進され,SNSでも積極的に情報を発信されているという,臨床も教育も研究もすべてできる,まさにこれからの総合診療医を牽引される先生です.こうしたバックグラウンドから生み出される,アウトプット特集,腎盂腎炎特集,在宅医療×病院特集と,現場最前線で臨床に取り組む医師の琴線に触れる雑誌特集企画を連発されている長野先生の著書が面白くないわけがない,ということで読ませていただきました.
 本書は医学書院の総合臨床誌『medicina』で好評を博した鑑別診断の連載企画が基になっており,一言で言うと,「即日で鑑別診断能力の数も質も向上する」,そんな構成に思えました.さまざまな診断カンファレンスで無双の強さを示す長野先生が,その経験から導き出された「数多ある情報から診断につながる特異的な情報をピックアップする」という視点で執筆された,日常診療で役立つ内容になっています.

—新見 正則,田村 朋子 著—フローチャート糖尿病漢方薬—漢方でインスリンは出ません!

著者: 松本一成

ページ範囲:P.171 - P.171

 私は長年,糖尿病専門医として診療をしてきましたが,これまで漢方薬にはあまり関心がありませんでした.それは,漢方薬には糖尿病患者さんの血糖値を下げる効果が期待できなかったからです.実は本書の表紙にも,「漢方でインスリンは出ません!」と書いてあります.それでは,なぜ糖尿病漢方薬の本が上梓されたのだろうと思いながら本書を読んでみました.
 本書のフローチャートは自覚症状別に並んでいます.食欲・女性・疲れ・運動・便秘・合併症・その他という具合です.このフローチャートに沿って調べてみると,例えば「がっちりタイプの女性の更年期不調」には補中益気湯を1回2.5g,1日3回,2カ月を目安に継続,と記載されています.したがって,患者さんの自覚症状から推奨される漢方薬の種類・用量・投薬期間が簡単にわかります.

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目次

ページ範囲:P.6 - P.8

読者アンケート

ページ範囲:P.203 - P.203

バックナンバーのご案内

ページ範囲:P.204 - P.205

購読申し込み書

ページ範囲:P.206 - P.206

次号予告

ページ範囲:P.207 - P.207

奥付

ページ範囲:P.208 - P.208

基本情報

medicina

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1189

印刷版ISSN 0025-7699

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