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文献詳細

雑誌文献

medicina60巻11号

2023年10月発行

文献概要

増大号特集 患者さんの質問にどう答えますか?—言葉の意味を読み解きハートに響く返答集 診療編 〈診察・検査〉

Question 37 コロナの抗原検査とPCR検査とはどこが違うんですか?

著者: 尾田正仁1 森伸晃23

所属機関: 1国立病院機構東京医療センター総合内科・感染症内科 2愛知医科大学医学部臨床感染症学講座 3愛知医科大学病院感染症科

ページ範囲:P.1866 - P.1867

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ひとまず返答
 新型コロナウイルス感染症(以下,新型コロナ)の抗原検査とPCR検査は,その目的と方法に違いがあります.PCR検査はウイルスの遺伝情報を検出し,特に発症2日前から発症6日程度までの感染初期に高い精度で結果を得ることができます.これに対して,抗原検査は新型コロナに特有の蛋白質を検出します.抗原検査の特徴としては,短時間で結果が出るという利点がありますが,PCR検査に比べて検出率は劣るとされています.したがって,抗原検査やPCR検査の選択は検査の目的や時間の制約などの状況によります.

参考文献

1)Dinnes J, et al:Rapid, point-of-care antigen and molecular-based tests for diagnosis of SARS-CoV-2 infection. Cochrane Database Syst Rev 3:CD013705, 2021
2)He X, et al:Temporal dynamics in viral shedding and transmissibility of COVID-19. Nat Med 26:672-675, 2020

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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