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文献詳細

雑誌文献

medicina60巻11号

2023年10月発行

文献概要

連載 明日から主治医! 外国人診療のススメ・7

外国人の生活習慣病

著者: 高柳喜代子1

所属機関: 1高田馬場さくらクリニック

ページ範囲:P.1977 - P.1981

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CASE
内科後期研修医(翔太)と家庭医(松本)が,「まつもとクリニック」の内科外来で…
翔太)松本先生! 先週,初診で来た50代のミャンマー人のアウンさんという男性,「だるい,口が乾く」というので採血したところ,HbA1cが11.6%もあります…….どうしましょう…….今日結果を聞きに来るのですが,どこかにすぐに糖尿病教育入院させなくちゃですよね?
松本)アウンさんは,これまでに糖尿病を指摘されたことはあったのかしら?
翔太)いえ,それが日本に6年も住んでいるのに,一度も採血したことがないと言っていました.収縮期血圧も145mmHgを超えていたし,LDLコレステロールも180mg/dL以上あって,肥満体型,ザ・メタボって感じなのに…….
松本)日本人は健診を受けるのが当たり前と思っているかもしれないけど,実は外国ではそれほど一般的ではないの.高血圧症や脂質異常症はあまり症状もないから,疾患に気づかない人も多いし,生活習慣病として予防するという考えもあまり浸透していないのよ.
翔太)でも僕,外国人に栄養指導とか,言葉が通じなかったり文化が違ったりして無理かなと思うし,そもそもちゃんと定期的に通ってくれるか不安です…….
松本)仕事だってあるし,いきなり入院と言われたらきっと戸惑うでしょう.外国人に生活指導をして定期通院に導き,改善結果を出すためには,いくつかコツがあるの.アウンさんが来る前に,テクニックをちょっと伝授するね.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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