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文献詳細

雑誌文献

medicina60巻12号

2023年11月発行

文献概要

特集 内科医が遭遇する皮膚疾患フロントライン—「皮疹」は現場で起きている! 実践ケーススタディ よく遭遇する皮膚の困りゴト

発熱と発疹—下腿発赤に出現した紫斑や水疱

著者: 白築理恵1 山﨑修1

所属機関: 1島根大学医学部皮膚科学講座

ページ範囲:P.2089 - P.2092

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症例情報 70代女性.施設入所中であり,2型糖尿病で内服治療中である.当院初診の3日前に左下腿の発赤が出現し,同日嘱託医により蜂窩織炎と診断され,抗菌薬の内服が開始された.治療開始後,左下腿の発赤は改善せず,紫斑や水疱が出現し,疼痛も増強したため,壊死性筋膜炎が疑われて当院を紹介受診した(図1).
初診時臨床所見:JCS(Japan Coma Scale)0,体温39.2℃,血圧94/56mmHg,心拍数92回/分.
血液検査 WBC 17,350/μL(Neuro 86.0%),Hb 8.1g/dL,PLT 21.0×104/μL,AST 28IU/L,ALT 22IU/L,Cr 0.78mg/dL,BUN 11.7mg/dL,Na 129mEq/L,K 4.5mEq/L,CK 80IU/L,CRP 12.5mg/dL,PCT 0.12ng/mL,血糖76mg/dL,HbA1c 5.4%,ASO 29IU/mL.

参考文献

1)山﨑 修:各種感染症における抗微生物薬の使い方 皮膚感染症.臨牀と研究97:977-982, 2020
2)沢田泰之:高齢者救急における皮膚疾患-皮膚軟部組織感染症を中心に.Geriatr Med 58:725-729, 2020
3)岩田洋平:壊死性筋膜炎(下肢・上肢)を見極める.Derma 320:243-250, 2022
4)山﨑 修:細菌感染症壊死性筋膜炎.皮膚臨床64:909-914, 2022
5)伊藤周作:急を要する感染症.Mebio 34:36-42, 2017
6)豊田徳子,他:壊死性筋膜炎の診断・予後評価におけるlaboratory risk indicator for necrotizing fasciitis(LRINEC)scoreの有効性.日皮会誌120:2407-2412, 2010

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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