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文献詳細

雑誌文献

medicina60巻12号

2023年11月発行

文献概要

特集 内科医が遭遇する皮膚疾患フロントライン—「皮疹」は現場で起きている! 実践ケーススタディ よく遭遇する皮膚の困りゴト

発熱と発疹—山歩き後に出現した全身の発疹

著者: 遠藤瑠璃子1

所属機関: 1筑波大学医学医療系皮膚科

ページ範囲:P.2093 - P.2096

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症例情報 60代男性.初診17日前に山歩きをしていた.初診10日前に37℃後半の発熱があり,前医で感冒薬を処方されたが解熱しなかった.初診前日に前医を再度受診した際には全身の発疹を指摘され,皮膚科専門医を受診するように勧められた.
皮疹 体幹や四肢に5〜10mmの淡紅色の辺縁不整な紅斑が多発していた(図1a)1).全身をくまなく観察すると,左下腿内側に3cmの発赤を伴う黒色痂皮がみられた(図1b)1).体温37.3℃で,全身倦怠感がある.また,全身のリンパ節腫脹があった.血液検査の結果は以下の通り.
検査値 WBC:19,600/μL,CRP 16.6mg/dL,AST 58IU/L,ALT 50IU/L

参考文献

1)遠藤瑠璃子,他:治療経過中に髄膜脳炎を併発したツツガムシ病.皮膚病診療41:637-640, 2019
2)岸本寿男,他:我が国におけるダニ媒介性感染症の多様性.日内会誌104:2011-2019, 2015
3)Iwasaki H, et al:Atypical lymphocytes with a multilobated nucleus from a patient with tsutsugamushi disease(scrub typhus)in Japan. Am J Hematol 36:150-151, 1991
4)Watthanaworawit W, et al:A prospective evaluation of real-time PCR assays for the detection of Orientia tsutsugamushi and Rickettsia spp. for early diagnosis of rickettsial infections during the acute phase of undifferentiated febrile illness. Am J Trop Med Hyg 89:308-310, 2013

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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