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文献詳細

雑誌文献

medicina60巻13号

2023年12月発行

文献概要

連載 事例から学ぶ 糖尿病のコーチングマインド・5【最終回】

自己基盤—自己基盤が整うと糖尿病と向き合えるようになる

著者: 大石まり子1 森岡浩平2 石井均3

所属機関: 1大石内科クリニック 2森岡内科クリニック 3奈良県立医科大学・患者関係学講座

ページ範囲:P.2362 - P.2367

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症例提示
47歳,女性,保育士.
夫と2人の子どもがいるが,子どもは結婚して家を出た.
現病歴:健康診断で糖尿病の境界型と言われて,定期的に通院していたが,6年前(X−6年)から中断していた.X年,最近気になって当院に初診となった.HbA1c 6.0%,BMI 22kg/m2
本人は「自分の血糖が高くなるのは,間食が問題である」と語った.「どうして自分だけ,こんなに頑張らないといけないのかと思うと食べないではいられない.職場では間食できないので,帰宅後夕食の時間まで食べてしまう.自分が嫌い.人が自分をどう見ているのかが気になって仕方がない」などの話が出た.本人が食行動の問題を自覚しており,糖尿病への進行を気にしていたので,糖尿病予防のために食事運動療法の指導を行った後,2〜3カ月ごとの受診と看護面談でのコーチングセッション(約1時間)を,本人の希望もあり継続することとした.

参考文献

1)Coach U Inc:The Coach U Personal Development Workbook and Guide. Wiley, Hoboken, 2005
2)森岡浩平:糖尿病に効くコーチング.糖尿病診療マスター15:350-352,2017
3)森崎志麻:糖尿病臨床心理講座⑦「糖尿病者のこころに応える医療者のこころの在り方」.糖尿病医療学5:32-39, 2019
4)森崎志麻:糖尿病医療における医師(医療者)−患者関係〜見立てを軸とした共感〜.石井均(編著):医療現場の共感力.p 81-103,金芳堂,2023
5)石井 均:糖尿病医療学入門—こころと行動のガイドブック.医学書院,2011

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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