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特集 慢性疾患診療のお悩みポイントまとめました—高血圧からヘルスメンテナンスまで 喘息,COPD
喘息とCOPDの吸入薬はたくさんありますが,高齢患者にはどれがおすすめですか?
著者: 森川昇1
所属機関: 1静岡県立静岡がんセンター呼吸器内科
ページ範囲:P.291 - P.295
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◎喘息のkye drugは吸入ステロイド(ICS),COPDのkye drugは長時間作用性抗コリン薬(LAMA)である.
◎吸入薬のエビデンスは多数あるが,実臨床で診る患者と臨床試験に組み入れられている患者では背景が異なることがある.
◎吸入薬ではアドヒアランス維持とデバイス選択が重要になる.
◎高齢者ではアドヒアランス維持のため,1日1回吸入がデバイス1つで可能な吸入薬を選択することが多い.
◎吸入力が低下した症例ではDPI(dry powder inhaler)は使用困難なことが多い.
◎患者ごとに適切な吸入デバイスを決めるためには,医療者自身が吸入デバイスの特性を熟知する必要がある.
◎喘息のkye drugは吸入ステロイド(ICS),COPDのkye drugは長時間作用性抗コリン薬(LAMA)である.
◎吸入薬のエビデンスは多数あるが,実臨床で診る患者と臨床試験に組み入れられている患者では背景が異なることがある.
◎吸入薬ではアドヒアランス維持とデバイス選択が重要になる.
◎高齢者ではアドヒアランス維持のため,1日1回吸入がデバイス1つで可能な吸入薬を選択することが多い.
◎吸入力が低下した症例ではDPI(dry powder inhaler)は使用困難なことが多い.
◎患者ごとに適切な吸入デバイスを決めるためには,医療者自身が吸入デバイスの特性を熟知する必要がある.
参考文献
1)日本呼吸器学会 COPDガイドライン第6版作成委員会(編):COPD(慢性閉塞性肺疾患)診断と治療のためのガイドライン第6版,メディカルレビュー社,2022
2)日本アレルギー学会喘息ガイドライン専門部会(監),「喘息予防・管理ガイドライン2021」作成委員(作成):喘息予防・管理ガイドライン2021,協和企画,2021
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8)岩永賢司,他:高齢者喘息.日内会誌102:1343-1351, 2013
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