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文献詳細

雑誌文献

medicina60巻3号

2023年03月発行

文献概要

連載 主治医の介入でこれだけ変わる! 内科疾患のリハビリテーション・19 疾患別リハビリ・運動療法の実際

がん

著者: 上月正博12

所属機関: 1公立大学法人山形県立保健医療大学 2東北大学

ページ範囲:P.598 - P.605

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 がんは日本人の死亡原因の第1位である.国民の2人に1人が生涯のうちにがんに罹患し,3人に1人ががんで死亡する.がん治療は日々進歩しており,分子標的薬や免疫チェックポイント阻害薬の導入,高精度放射線治療,低侵襲な手術的治療など,大きく変化している.がん治療の進歩により,がんの治療を終えたあるいは治療を受けているがん生存者(がんサバイバー)数が,わが国で500万人を超え,がんが「不治の病」であった時代から,「がんと共存」する時代の新しい医療のあり方が求められている1)
 近年では,がん患者の後遺症や合併症の軽減を目的とした治療前(prehabilitation),治療中の対応,就労支援,がん関連倦怠感(cancer related fatigue:CRF),がん誘発認知機能障害(cancer-induced cognitive impairment:CICI),がん悪液質(cancer cachexia),骨転移・骨関連事象(skeletal related event:SRE)のマネジメント,緩和ケアでの症状緩和や在宅療養生活の支援など,がん患者に対するリハビリテーション(以下,リハビリ)のニーズは急速に拡大している.本稿では,がんに対するリハビリ・運動療法を解説する.

参考文献

1)日本リハビリテーション医学会(編):がんのリハビリテーション診療ガイドライン第2版,金原出版,2019 https://www.jarm.or.jp/document/cancer_guideline.pdf(2022年12月閲覧)
2)辻 哲也:悪性腫瘍(がん)のリハビリテーション診療のポイント.日本リハビリテーション医学教育推進機構,日本リハビリテーション医学会(監修),久保俊一,海老原覚(総編集),内部障害のリハビリテーション医学・医療テキスト,pp 192-202,医学書院,2022
3)酒井良忠:がん.日本リハビリテーション医学教育推進機構,他(監修),久保俊一,水間正澄(総編集),生活期のリハビリテーション医学・医療テキスト,pp 182-188,医学書院,2020
4)緒方直史:がんのリハビリテーション.有賀悦子,他(監修),岩瀬哲,他(編集),運動器マネジメントが患者の生活を変える! がんの骨転移ナビ,p 215,医学書院,2016
5)酒井良忠:転移性骨腫瘍.日本リハビリテーション医学教育推進機構,日本リハビリテーション医学会(監修),久保俊一,海老原覚(総編集),内部障害のリハビリテーション医学・医療テキスト,pp 210-214,医学書院,2022
6)石田由佳子,城戸 顕:血液腫瘍.日本リハビリテーション医学教育推進機構,日本リハビリテーション医学会(監修),久保俊一,海老原覚(総編集),内部障害のリハビリテーション医学・医療テキスト,pp 206-210,医学書院,2022

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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