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書評
—上田 剛士 監修 吉川 聡司 執筆—ジェネラリストと学ぶ 総合画像診断—臨床に生かす!画像の読み方・考え方 フリーアクセス
著者: 清田雅智1
所属機関: 1飯塚病院総合診療科
ページ範囲:P.711 - P.711
一方,画像診断はこれほど臨床現場で重要とされている割に,どれほどの医師が専門的な読影トレーニングをしているのだろうか.医学部の授業ではカバーできるはずのない画像診断の深い世界は,現場では放射線科医の読影レポートと対比することでしかフィードバックされないはずだ.しかも多くの研修医はレポートだけで,オリジナルの画像を読まないのではないか.私は2年次から3年次にかけて9カ月間の放射線科ローテーションを志願し,20年以上も自分でオリジナルの画像を自身で仮診断し,放射線科医のレポートと対比しながら自分の読影スキルを磨いてきた.これがいかに病態の理解に役立ったかということは身に染みて感じており,すべての研修医が放射線科を研修すべきではないかという自説さえもっているが,昨今の研修の選択の自由度のなさからは無理な話である.
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