文献詳細
特集 臨床医からみたPOCT
日常診療とPOCT 〈実践〉
災害医療における超音波検査によるPOCTの実践—DVTハイリスク避難者に対する対応
著者: 高瀬信弥1
所属機関: 1福島県立医科大学心臓血管外科学講座
ページ範囲:P.748 - P.752
文献概要
◎大規模災害において,二次的肺塞栓症は避難所に在所する下肢深部静脈血栓症(DVT)ハイリスク避難者に好発する.
◎その発生率は10〜30%と,被災状況,避難所環境により異なる.
◎災害におけるDVTスクリーニングの最大の目的は二次的肺塞栓症発症を予防することであり,避難所や被災地でのスクリーニングには,超音波検査が有用である.
◎避難環境により完全な下肢全体のスクリーニングは難しいため,見落としに注意が必要である.
◎血栓検出のみならず,DVT予防の啓蒙にも注力する.
◎被災者に寄り添いながら積極的なアプローチで活動を行う.
参考文献
掲載誌情報