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特集 浮腫と脱水—Q&Aで学ぶジェネラリストのための体液量異常診療
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著者: 龍華章裕1
所属機関: 1名古屋医療センター 腎臓内科
ページ範囲:P.1184 - P.1185
浮腫は食塩摂取量過剰で説明されることが多いですが,食塩を摂取すればレニン-アンジオテンシン-アルドステロン系は抑制されて尿中ナトリウム(Na)排泄は増えるわけで,そんなに単純な話ではない気がしたのです.もっとも,浮腫に対して食塩制限が重要であるという考えを否定するものではありません.後に,蛋白尿そのものが尿細管でのNa再吸収を亢進させることを勉強し,当たり前のことなのですが蛋白尿の存在を重要視するようになりました.つまり,浮腫を認める腎不全症例でも,蛋白尿が出ていない場合には,浮腫を起こすような他の要素を考慮するようになり,浮腫の症例に対して,短絡的に「利尿薬処方」とせず,利尿薬を処方しなければならないような体内の病態生理を検索するようになり,常にうまくいくわけではなく困ることも多いのですが,心臓弁膜症や,近年問題になっているCa拮抗薬の処方カスケードなどにも気づきやすくなったように思います.
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