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特集 浮腫と脱水—Q&Aで学ぶジェネラリストのための体液量異常診療 Column
体液量異常を診療するときに役立つ初心者のためのクリニカルパール
著者: 永瀬宏哉12 藤田芳郎12
所属機関: 1中部労災病院腎臓内科 2中部労災病院リウマチ膠原病科
ページ範囲:P.1318 - P.1321
文献購入ページに移動「体液量」と「細胞外液量」と「細胞内液量」などの「水・電解質」の用語を理解する
「体液量」という用語は人を惑わせる用語である.“volume”の訳語が「体液量」に相当する.米国でも混乱を招いているようで“volume”=「体液量」は“extracellular fluid volume”〔=細胞外液量(ECFVと略される)〕と交換可能な用語として用いられる1)などとわざわざ注釈がつくことが多い.したがって有名なハルペリンの教科書では“volume”=「体液量」という用語はほとんど使わず「細胞外液量」と「細胞内液量」というより明確な用語を使用している2).体重の約60%が「水」であり,その水にはさまざまな溶質が溶けているので「水溶液」と言われ,体内の水溶液は「細胞外液分画」と「細胞内液分画」から成る.本稿に与えられた「体液量異常」とは「細胞外液量異常」にほかならない.
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