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文献詳細

雑誌文献

medicina60巻8号

2023年07月発行

文献概要

連載 主治医の介入でこれだけ変わる! 内科疾患のリハビリテーション・23 疾患別リハビリ・運動療法の実際

膝痛

著者: 上月正博12

所属機関: 1公立大学法人山形県立保健医療大学 2東北大学

ページ範囲:P.1324 - P.1328

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 膝痛は日常診療でもよく遭遇する訴えである.膝痛を呈する疾患としては,変形性膝関節症(osteoarthritis of the knee,以下,膝OA)や関節リウマチ,半月板損傷,痛風・偽痛風,特発性大腿骨内側顆骨壊死などが挙げられる.そのなかでも代表的な疾患として膝OAがある.膝OAについては,日本整形外科学会から『変形性膝関節症の管理に関するOARSI勧告 OARSIによるエビデンスに基づくエキスパートコンセンサスガイドライン』(以下,膝OAガイドライン)が2011年に公開された1).これは国際変形性関節症学会(Osteoarthritis Research Society International:OARSI)が2008年に発表したガイドライン2)を基に翻訳し,日本の診療実態に合わせたものである.さらにOARSIは2019年にガイドラインを改訂している3).今回は膝OAによる膝痛に対する具体的なリハビリテーション(以下,リハビリ)・運動療法について概説する.なお,『変形性膝関節症診療ガイドライン』が2023年5月に発刊された4)

参考文献

1)日本整形外科学会変形性膝関節症診療ガイドライン策定委員会:変形性膝関節症の管理に関するOARSI勧告 OARSIによるエビデンスに基づくエキスパートコンセンサスガイドライン(日本整形外科学会変形性膝関節症診療ガイドライン策定委員会による適合化終了版),2011
2)Zhang W, et al:OARSI recommendations for the management of hip and knee osteoarthritis, Part Ⅱ;OARSI evidence-based, expert consensus guidelines. Osteoarthritis Cartilage 16:137-162, 2008
3)Bannuru RR, et al:OARSI guidelines for the non-surgical management of knee, hip, and polyarticular osteoarthritis. Osteoarthritis Cartilage 27:1578-1589, 2019
4)日本整形外科学会(監),日本整形外科学会診療ガイドライン委員会,変形性膝関節症診療ガイドライン策定委員会(編):変形性膝関節症診療ガイドライン2023,南江堂,2023
5)吉田直記,上月正博:腰痛・膝痛.上月正博(編):継続できる 内科疾患のリハビリ・運動療法,pp 165-174,日本医事新報社,2022
6)堀内博志:変形性膝関節症.日本リハビリテーション医学教育推進機構,日本リハビリテーション医学会(監),久保俊一,津田英一(総編集):運動器疾患・外傷のリハビリテーション医学・医療テキスト,pp 270-279,医学書院,2022
7)渡辺淳也:変形性膝関節症の最新の保存治療 痛みの緩和と進行抑制をめざして.大阪内科医会誌29:39-44, 2020

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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