icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina60巻9号

2023年08月発行

文献概要

連載 事例から学ぶ 糖尿病のコーチングマインド・1【新連載】

なぜ糖尿病診療にコーチング?

著者: 松澤陽子1 森山由希子23 石井均4

所属機関: 1松澤内科・糖尿病クリニック 2札幌そうせいイーストクリニック 3内科・小児科みきファミリークリニック 4奈良県立医科大学医師・患者関係学講座

ページ範囲:P.1514 - P.1518

文献購入ページに移動
「一般的なコーチング」と「糖尿病医療におけるコーチング」
 コーチングは,もともとスポーツやビジネスにおいて,対象者の心のありようによって結果・成果が変わることから,人が自分の望む人生を生きることを支援する方法として生まれました.コーチングにはさまざまな方法論がありますが,いずれも「原則として心身の健康な人で,現在大きな問題を抱えておらず,自分をより成長させたりパフォーマンスを上げようとしている人たち」を対象として,「治療」ではなく「成長」を目的として関わるのが「一般的なコーチング」です1)
 この定義で考えると,医療現場で私たちが向き合う患者さんの多くは,コーチングの対象ではないことになります.そもそも心身に何らかの問題や障害を抱えているからこそ病院を訪れるわけですし,身体的疾患が原因となって精神的負担や苦悩を生じたり,社会生活上の障害を抱えてしまうことも珍しくありません.

参考文献

1)西垣悦代,他:コーチング心理学概論.ナカニシヤ出版,2015
2)石井均:糖尿病医療学入門.医学書院,2011
3)奥田広美:メディカル・サポートコーチング入門.日本医療情報センター,2003
4)O'Conner & Lages著,杉井陽一郎訳:コーチングのすべて.英治出版,2012
5)松本一成:コーチングを利用した糖尿病栄養看護外来.中山書店,2015
6)石井均:病を引き受けられない人々のケア.医学書院,2015

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら