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連載 事例から学ぶ 糖尿病のコーチングマインド・1【新連載】
なぜ糖尿病診療にコーチング?
著者: 松澤陽子1 森山由希子23 石井均4
所属機関: 1松澤内科・糖尿病クリニック 2札幌そうせいイーストクリニック 3内科・小児科みきファミリークリニック 4奈良県立医科大学医師・患者関係学講座
ページ範囲:P.1514 - P.1518
文献購入ページに移動コーチングは,もともとスポーツやビジネスにおいて,対象者の心のありようによって結果・成果が変わることから,人が自分の望む人生を生きることを支援する方法として生まれました.コーチングにはさまざまな方法論がありますが,いずれも「原則として心身の健康な人で,現在大きな問題を抱えておらず,自分をより成長させたりパフォーマンスを上げようとしている人たち」を対象として,「治療」ではなく「成長」を目的として関わるのが「一般的なコーチング」です1).
この定義で考えると,医療現場で私たちが向き合う患者さんの多くは,コーチングの対象ではないことになります.そもそも心身に何らかの問題や障害を抱えているからこそ病院を訪れるわけですし,身体的疾患が原因となって精神的負担や苦悩を生じたり,社会生活上の障害を抱えてしまうことも珍しくありません.
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