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文献詳細

雑誌文献

medicina61巻10号

2024年09月発行

文献概要

特集 内科医が知っておくべきICU・ERでの薬の使い方 循環

高血圧緊急症

著者: 風間信吾12

所属機関: 1名古屋大学医学部附属病院循環器内科 2名古屋大学医学部附属病院救急集中治療部

ページ範囲:P.1603 - P.1607

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Point
◎ニカルジピンはほぼすべての高血圧緊急症で使用可能であり,効果発現も早く使用しやすいため高血圧緊急症治療の中心的薬剤である.
◎ニトログリセリンは静脈拡張により心臓の前負荷を軽減させるため,うっ血性心不全が良い適応である.長期使用に伴う耐性が生じ得る.
◎ランジオロールは陰性変時作用を有し心拍数コントロールを要する患者に使用する.単独使用での降圧効果は小さいため他剤との併用を考慮する.
◎フェントラミンは使用頻度こそ低いが,褐色細胞腫クリーゼの際に重要な薬剤となる.フェントラミン投与後にβ遮断薬の併用について考慮する必要がある.

参考文献

1)日本高血圧学会高血圧治療ガイドライン作成委員会(編):高血圧治療ガイドライン2019.ライフサイエンス出版,2019
2)Wilson LM, et al:Management of inpatient elevated blood pressures;A systematic review of clinical practice guidelines. Ann Intern Med 177:497-506, 2024 PMID 38560900
3)Toyoda K, et al;SAMURAI Investigators:Intravenous nicardipine for Japanese patients with acute intracerebral hemorrhage;An individual participant data analysis. Hypertens Res 46:75-83, 2023 PMID 36224285
4)Twiner MJ, et al:Nitroglycerin use in the emergency department;Current perspectives. Open Access Emerg Med 14:327-333, 2022 PMID 35847764
5)日本循環器学会/日本心臓血管外科学会/日本胸部外科学会/日本血管外科学会:2020年改訂版 大動脈瘤・大動脈解離診療ガイドライン. https://www.j-circ.or.jp/cms/wp-content/uploads/2020/07/JCS2020_Ogino.pdf(2024年7月閲覧)
6)Prejbisz A, et al:Cardiovascular manifestations of phaeochromocytoma. J Hypertens 29:2049-2060, 2011 PMID :21826022

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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