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文献詳細

雑誌文献

medicina61巻12号

2024年11月発行

特集 消化器症候への実践的アプローチ

便通異常

便秘—便秘の原因を考える

著者: 西井謙夫1 富田寿彦12 新﨑信一郎2

所属機関: 1兵庫医科大学医学部健康医療学講座 2兵庫医科大学医学部消化器内科学講座

ページ範囲:P.2174 - P.2177

文献概要

Point
◎慢性便秘症は,患者の日常生活や労働生産性を著しく損ない,QOLを低下させることが知られているため,適切な治療が必要である.
◎患者の問診をする際には,患者の病歴や内服薬の服薬状況,血便や体重減少などのアラームサインがないかを必ず問診で確認し,悪性疾患を含めた器質的疾患が存在しないかを常に念頭に置く必要がある.
◎特に高齢者においては,大腸癌による器質性便秘症を除外することが重要である.
◎便秘の原因となりうる薬剤の使用や,基礎疾患の有無を確認したうえで精査を進める.
◎便秘を症候とする疾患は多数存在し,糖尿病,Parkinson病,甲状腺機能低下症,強皮症などがある.

参考文献

1)日本消化管学会(編):便通異常症診療ガイドライン2023 慢性便秘症.南江堂,2023
2)日本消化器病学会関連研究会 慢性便秘の診断・治療研究会(編):慢性便秘症診療ガイドライン2017.南江堂,2017
3)宮崎雅之:もし副作用として「抗コリン作用」発現を見逃したら.薬局72:3050-3055, 2021
4)Wang F, et al:Prevalence of constipation in elderly and its association with dementia and mild cognitive impairment;A cross-sectional study. Front Neurosci 15:821654, 2022 PMID 35140587

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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