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文献詳細

雑誌文献

medicina61巻5号

2024年04月発行

文献概要

特集 腎機能を考慮した内科疾患の診療 腎機能を意識すべき病態

進行した腎障害への保存的腎臓療法—conservative kidney management

著者: 守山敏樹1

所属機関: 1大阪大学キャンパスライフ健康支援・相談センター

ページ範囲:P.774 - P.777

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Point
◎conservative kidney management(CKM)は人生の最終段階に末期腎不全に至った際の治療選択肢の1つである.
◎透析などの腎代替療法が末期腎不全で人生の最終段階に至った患者の当然の選択肢ではない.
◎人生の最終段階における医療の選択には,丁寧な意思決定が欠かせない.
◎CKMの実践にはadvance care planing(ACP)が有効である.
◎ACPの実践の過程にはshared decision making(SDM)が必須と言える.

参考文献

1)日本透析医学会透析調査委員会:わが国の慢性透析療法の現況(2021年12月31日現在).日透析医会誌55:665-723, 2022
2)Yazawa M, et al:Early mortality was highly and strongly associated with functional status in incident Japanese hemodialysis patients;A cohort study of the large national dialysis registry. PLOS ONE 11:e0156951, 2016 PMID 27992573
3)Davison SN, et al;Kidney Disease Improving Global Outcomes:Executive summary of the KDIGO controversies conference on supportive care in chronic kidney disease;Developing a roadmap to improving quality care. Kidney Int 88:447-459, 2015 PMID 25923985
4)日本老年医学会:ACP推進に関する提言 2019. https://www.jpn-geriat-soc.or.jp/proposal/acp.html(2023年12月閲覧)
5)SheridanSL, et al:Shared decision making about screening and chemo prevention. a suggested approach from the U.S. Preventive Services Task Force. Am J Prevent Med 26:56-66, 2004 PMID 14700714
6)会田薫子:臨床倫理の基礎.清水哲郎,他(共編):臨床倫理の考え方と実践-医療・ケアチームのための事例検討法,東京大学出版会,2022
7)厚生労働省:人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン.2018 https://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-10802000-Iseikyoku-Shidouka/0000197701.pdf(2023年12月閲覧)
8)日本透析医学会:透析の開始と継続に関する意思決定プロセスについての提言.日透析医学会誌53:173-217, 2020
9)日本医療研究開発機構(AMED)長寿科学研究開発事業高齢腎不全患者に対する腎代替療法の開始/見合わせの意思決定プロセスと最適な緩和医療・ケアの構築」研究班(編):高齢腎不全患者のための保存的腎臓療法-conservative kidney management(CKM)の考え方と実践,東京医学社,2022

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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