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文献詳細

雑誌文献

medicina61巻6号

2024年05月発行

文献概要

特集 睡眠にまつわる疑問にすべて答えます!—あなたの患者の睡眠中に何かが起きているかもしれない 睡眠に関する総論

中枢神経刺激薬について知っておくべきこと—処方対象となる疾患と処方できる医師

著者: 立花直子12

所属機関: 1関西電力病院睡眠関連疾患センター 2関西電力医学研究所睡眠医学研究部

ページ範囲:P.854 - P.858

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Point
◎中枢神経刺激薬は,主にドパミンとノルアドレナリン神経系の活性亢進を介して作用する.
◎中枢神経刺激薬が処方される疾患は,中枢性過眠症(ナルコレプシーと特発性過眠症)と注意欠如多動症(ADHD)である.
◎中枢性過眠症に対して処方可能な中枢神経刺激薬は,麻薬及び向精神薬取締法の対象である.
◎中枢神経刺激薬の多くは,一定の資格をもった処方医師登録制になっている.
◎処方医師登録制は乱用や依存を防ぐためには役立っているが,中枢性過眠症患者には社会的不利益をもたらしている.

参考文献

1)医薬品医療機器総合機構:医療用医薬品情報検索. https://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/iyakuSearch/(2024年1月閲覧)
2)Lecendreux M, et al:Attention-deficit/hyperactivity disorder(ADHD)symptoms in pediatric narcolepsy;A cross-sectional study. Sleep 38:1285-1295, 2015 PMID 26118560
3)Takahashi N, et al:Polygenic risk score analysis revealed shared genetic background in attention deficit hyperactivity disorder and narcolepsy. Transl Psychiatry 10:284, 2020 PMID 32801330
4)日本臨床睡眠医学会:モディオダール錠処方登録制についての特設ページ.2020 http://www.ismsj.org/modiodal/page/(2024年1月閲覧)
5)中島 亨:睡眠障害(過眠症)治療と流通管理.臨精薬理24:483-490, 2021

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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