文献詳細
文献概要
特集 この1冊でもう安心!—内科医が押さえておきたい「しびれ・ふるえ・めまい」の診かた Column
患者の訴える“しびれ”とは何か?
著者: 岩崎靖1
所属機関: 1愛知医科大学加齢医科学研究所
ページ範囲:P.1021 - P.1021
文献購入ページに移動 「しびれ(痺れ)」を訴えて脳神経内科を受診する患者は非常に多い.「しびれ」は日常語であるが,漠然とした曖昧な表現でもある.脳神経内科的には感覚障害や感覚異常を指すことが多いが,患者は必ずしもこれらを訴えているとは限らず,筋力低下を「しびれ」と訴えたり,痛みを「しびれ」と訴える例も多い.一過性脳虚血発作で一時的な脱力があると「手がしびれた」と訴えることが多く,Parkinson病による振戦や筋強剛を「しびれ」と訴える患者,小脳失調による巧緻運動障害を「しびれ」と訴える患者,関節リウマチによる手指のこわばりを「しびれ」と訴える患者もしばしば経験する.「しびれ」を訴える患者の診察ポイントは非常に多岐にわたるので,問診のコツ,神経学的所見の取り方,日常診療で頻度の高い鑑別疾患について理解していただきたい.
掲載誌情報