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特集 この1冊でもう安心!—内科医が押さえておきたい「しびれ・ふるえ・めまい」の診かた Column
本態性振戦や老人性振戦のサポート
著者: 岩崎靖1
所属機関: 1愛知医科大学加齢医科学研究所
ページ範囲:P.1061 - P.1061
文献購入ページに移動 本態性振戦や老人性振戦は生命予後に影響することはないが,人前で手がふるえて字が書けない,酒が注げない,周囲の視線が気になる,など社会生活上の問題で悩んでいる症例は多い.治療は対症療法になることが多く,完全には抑制できない場合が多いが,患者にとってふるえが大変なストレスであり,人前に出るのを極端に嫌がる場合もある.精神的緊張や不安により増強するため,心療内科や精神科で投薬を受けている患者や,抗不安薬を持っているだけで安心して症状が改善するという患者もいる.アルコール摂取が有効であることを経験的に自覚し,アルコール中毒になってしまったという症例もあり,それぐらい患者にとってはふるえが苦痛である.投薬で効果がなくても心理的サポートを含めた継続的な対応が重要となる症例もあることを強調しておきたい.
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