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文献詳細

雑誌文献

medicina7巻1号

1970年01月発行

文献概要

新春特集 I Leading Article '70 3 病理と臨床—臨床経験つみかさねへの土台石

病理医に期待するもの—臨床医の立場から

著者: 阿部正和1

所属機関: 1慈恵医大内科

ページ範囲:P.16 - P.17

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 臨床医学の進歩発展に剖検がきわめて重要な役割を演じていることはいうまでもない.臨床家の立場に立てば,病理解剖こそは,臨床で体験した疾病の真相を明らかにしてくれる唯一のものといってもよい.
 もちろん,患者さんの生前における綿密な臨床観察,あるいは周到な臨床検査,さらには外科的手術なども,臨床経験を豊富にしてくれるうえにたいせつなことはいうまでもない.しかし,それにも増して,1人の病人の過去の病態についての全貌を明らかにしてくれる剖検,そしてそれによって臨床家としての反省が行なわれ,次の臨床経験の土台とするという意味で,病理解剖ぐらい貴重,かつ有益なものはないといっても過言ではない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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