文献詳細
治療のポイント
文献概要
喉頭炎は喉頭内部の炎症であることはいうまでもないが,喉頭内での特殊な位置や機能からいって,病変の中心は声帯になる.急性喉頭炎もこの意味からいって声帯の病変が主になる.すなわち,急性喉頭炎の最も代表的な症状として嗄声(させい)があげられるが,大多数の急性喉頭炎はこの嗄声が唯一の症状である.すなわちかぜの際の声がれであるが,一般には発熱も咳嗽もなくただ声がれだけである.喉頭痛を伴うことも稀であるが,もし発熱や頭痛などが伴っていれば,それは喉頭炎のためではなくかぜ(急性鼻咽腔炎)1)のためであり,また,咳を伴っておれば気管炎ないしは気管支炎のためと考えられる.
掲載誌情報