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鉄欠乏性貧血—鉄剤の使い方
著者: 山口潜1
所属機関: 1東大第2内科
ページ範囲:P.1451 - P.1453
文献購入ページに移動 鉄剤は鉄欠乏性貧血の特異的治療薬として第1に挙げられる.鉄欠乏性貧血は日常診療上もっともしばしば遭遇する貧血で,低色性小球性貧血・血清鉄値の低下・不飽和鉄結合能の上昇をみ,鉄欠乏を成因とした貧血の総称である.骨髄液では赤芽球は数的に増加し,成熟障害像を示す.原形質内可染鉄顆粒をもつ赤芽球(ジデロブラスト)は著減する.低色性貧血の大多数は鉄欠乏によるもので,鉄剤投与によく反応するが,わが国でもまれにみられるサラセミア・鉄利用不能性貧血・ピリドキシン反応性貧血なども低色性で,血清鉄は高値を示し,いずれも鉄療法に不応である.
鉄欠乏性貧血の原因にはかなりいろいろのものがあり,本態性低色性貧血・失血性貧血(消化器,痔,子宮など)・寄生虫性貧血(とくに十二指腸虫症)・Banti症候群・胃切除後貧血などに分類され,他に妊娠・内分泌疾患・腎疾患・悪性腫瘍などに合併することがある.
鉄欠乏性貧血の原因にはかなりいろいろのものがあり,本態性低色性貧血・失血性貧血(消化器,痔,子宮など)・寄生虫性貧血(とくに十二指腸虫症)・Banti症候群・胃切除後貧血などに分類され,他に妊娠・内分泌疾患・腎疾患・悪性腫瘍などに合併することがある.
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