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病理夜話
真菌症
著者: 金子仁12
所属機関: 1国立東京第一病院病理 2日医大
ページ範囲:P.1468 - P.1468
文献購入ページに移動 抗生物質が使用され始めふえた疾患に真菌症がある.
要するにカビなのだが,種類として多いのがカンジダ,アスペルギールス,クリプトコッカスである.抗生物質を多量に使用すると菌交代現象が起こって,人体の中で猛然と勢いを増すようになるのである.—それは34歳のまだ若い新聞記者である.以前から肺結核があり,ストマイ,パス,アイナーの3者併用療法を強力に行なっていた.ところがある日,「黒装束の男が枕もとにズラリと並んでいる」といいだした.ようすがおかしいので精神科へつれて行き,入院ということになった.この男は大酒のみで1晩にウイスキー1ビンを軽くあけてしまう.アルコール中毒の疑いもあったのである.
要するにカビなのだが,種類として多いのがカンジダ,アスペルギールス,クリプトコッカスである.抗生物質を多量に使用すると菌交代現象が起こって,人体の中で猛然と勢いを増すようになるのである.—それは34歳のまだ若い新聞記者である.以前から肺結核があり,ストマイ,パス,アイナーの3者併用療法を強力に行なっていた.ところがある日,「黒装束の男が枕もとにズラリと並んでいる」といいだした.ようすがおかしいので精神科へつれて行き,入院ということになった.この男は大酒のみで1晩にウイスキー1ビンを軽くあけてしまう.アルコール中毒の疑いもあったのである.
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