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文献詳細

雑誌文献

medicina7巻12号

1970年11月発行

文献概要

診断のポイント

CPKの臨床的意義

著者: 後藤幾生1

所属機関: 1九大第2内科

ページ範囲:P.1691 - P.1694

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 CPKとは
 Creatine phosphokinase(CPK)は,
 ATP+クレアチン(Creatine)⇄ADP+クレアチン燐酸(Creatine phosphate)のように,クレアチンとATPよりクレアチン燐酸とADPを生成する反応,あるいはその逆の反応を可逆的に触媒する分子量81,000の酵素である.本酵素は骨格筋に最も多く,全身のCPKの約96%が含まれており,次いで心筋,脳,平滑筋などに含まれている.その他,肝・腎・赤血球にごく少量含まれているが,臨床的には無視しうる程度である.
 このCPKの触媒によって生成あるいは分解されるクレアチン燐酸は,筋肉においてATPとともに高エネルギー貯蔵体として働いている.すなわち,筋肉の収縮時にはATP,あるいはクレアチン燐酸の高エネルギー燐酸結合によって生ずるエネルギーが利用され,静止時には前記反応が右へ進み,ATPの筋への供給を容易にし,クレアチン燐酸としてエネルギーを貯蔵する.このようにCPKは身体各部のエネルギー代謝に重要な役目を果たしている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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