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治療のポイント
慢性肺気腫の管理—日常生活の指導とリハビリテーション
著者: 田村昌士1
所属機関: 1虎の門病院呼吸器科
ページ範囲:P.1698 - P.1701
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慢性肺気腫は形態学的には非可逆的病変を示すが,他方,機能的には可逆的要素もあるので,その可逆的要素をできるだけ排除・軽減して,病勢の進行を阻止することが治療の根本である.一般に慢性肺気腫の治療は,急性増悪期における入院治療に主眼をおくため,かえって外来における治療および生活指導がないがしろにされる傾向が強い.しかし患者にとっては,家庭における日常活動および社会活動の期間が入院期間より長いため,その期間における生活態度が,この疾患の予後に大きな影響を与えることに注目しなければならない.そこで慢性肺気腫に対する一般的内科治療の詳細は成書にゆずり,本稿では患者の管理に関連して,家庭における日常生活の指導およびリハビリテーションを中心に述べる.
慢性肺気腫は形態学的には非可逆的病変を示すが,他方,機能的には可逆的要素もあるので,その可逆的要素をできるだけ排除・軽減して,病勢の進行を阻止することが治療の根本である.一般に慢性肺気腫の治療は,急性増悪期における入院治療に主眼をおくため,かえって外来における治療および生活指導がないがしろにされる傾向が強い.しかし患者にとっては,家庭における日常活動および社会活動の期間が入院期間より長いため,その期間における生活態度が,この疾患の予後に大きな影響を与えることに注目しなければならない.そこで慢性肺気腫に対する一般的内科治療の詳細は成書にゆずり,本稿では患者の管理に関連して,家庭における日常生活の指導およびリハビリテーションを中心に述べる.
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