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文献詳細

雑誌文献

medicina7巻13号

1970年12月発行

文献概要

治療のポイント

再発をくりかえす口内炎

著者: 上野正1

所属機関: 1医歯大口腔外科

ページ範囲:P.1826 - P.1828

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対象となる口内炎
 口腔粘膜の炎症性疾患が歯肉,舌あるいは口唇の粘膜に限局してあるときは,歯肉炎,舌炎あるいは口唇炎と呼ばれ,それ以外の部位の粘膜の炎症が口内炎とされることが多い.たしかに歯肉辺縁にのみ限局しておこる歯肉炎(たとえば単純性歯肉炎)もあるが,歯肉を含めて口腔粘膜の各部に炎症をみる疾患もあるし,また悪性貧血に伴う慢性舌炎でも一般に他の口腔粘膜は菲薄萎縮性で,いわゆる萎縮性口内炎と呼ぶにふさわしい状態のことが多いなどの点から,ここでは口内炎を口腔粘膜の炎症性疾患として取り扱いたい.
 また再発についても,臨床的に完全に治癒した状態の休止期をもつもの(たとえば再発性アフタ)と,他方,他覚的に軽微な慢性炎が存在しているが,自覚症状が感ぜられず,ときに炎症が再燃して疼痛などの炎症症状が顕著となって,患者は再発と訴えるもの(たとえば口腔の扁平苔癬など)もある.また孤立した小潰瘍を主徴とするアフタは口内炎と区別されることもあるが,ここではそれらも含めて述べたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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