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medicina CPC
特異な皮膚症状と発熱に始まり,肝・脾腫,腹水,黄疸など多彩な症状を示した乳児の例
著者: 巷野悟郎1 小沢啓邦2 西山茂夫3 植田穣4 松見富士夫5
所属機関: 1都立駒込病院小児科 2自衛隊中央病院研究部 3東大皮膚科 4日医大小児科 5自衛隊中央病院小児科
ページ範囲:P.236 - P.241
文献購入ページに移動松見 この症例は入院してから3日めで亡くなっておりますから検査も不足ですけども,小児科は急性疾患も多いわけですし,運ばれてきて早く診断をつけなきゃいけないこともあるわけですから,この範囲でお考えいただきたいと思います.
主訴はご覧のとおりです.皮膚の所見が表に立っております.3カ月のころから,イボ様のピンク色の紅斑が初め出て,そのとき熱も出ていた.そういうのがずっと続いたあとに紫斑らしいもの,これはとくにカッコして(らしきもの)としておりますが,それが腹部全体に広がって,外科の先生,皮膚科の先生の治療を受けたけれども進行性であった.それからまた種痘したあとで紫斑様のものの数がふえたということがAnamneseでわかっております.そして8カ月半ころからおなかが大きいことに気がついて,多彩な症状,肝脾の腫大,腹水,黄疸もあります.熱もずっと39℃台に続いて,私どものところへまいったわけです.
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