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文献詳細

雑誌文献

medicina7巻3号

1970年03月発行

文献概要

治療のポイント

新強力利尿剤の薬理とその使用法—Furosemide,Ethacrinic acid

著者: 日野原重明1

所属機関: 1聖路加国際病院内科

ページ範囲:P.313 - P.315

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新強力利尿剤の登場
 強力な利尿剤として最初にとりあげられたのは有機水銀剤のNovasurolであったが,これは1919年のことであった.その後,有機水銀剤に代わる強力な利尿剤は久しく現われなかったが,1957年になってサルファ系のThiazide剤としてChlotrideが登場し,以後ぞくぞくとこれよりも少量で効くサイアザイド利尿剤(Dichlotride,Fluitran,Renese,その他)または,ズルフォシアミド系の利尿剤(Hygroton,Diurex,その他)が広く用いられるようになった.
 ところが近年になり,合成されたFurosemide(1964年)やEthacrinic acid(1962年)は,今までのどの利尿剤よりもはるかに強力な利尿作用を呈することが明らかにされ,これらは心不全による乏尿をはじめとし,そのほか種々の原因による乏尿や浮腫の治療に最もしばしば用いられるようになってきた1).急速な利尿効果のあることから,急性肺水腫にも好んで用いられるようになった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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