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文献詳細

雑誌文献

medicina7巻4号

1970年04月発行

文献概要

診断のポイント

簡単な呼吸機能検査器具でわかるもの

著者: 三上次郎1

所属機関: 1国立東京第一病院呼吸器科

ページ範囲:P.425 - P.427

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肺機能検査の意義
 肺の働きは生命の維持に必要な酸素を空気中より血液中に取り入れ,炭酸ガスを体外に排出することにある.この機能が円滑に行なわれているか否かを検査するのが肺機能検査である.
 末梢臓器に必要なO2の摂取,CO2の排出が十分に行なわれているか否かのみを知るには動脈血ガスの分析を行なえばよいともいえるが,実際に肺の働きが正常か否か,また,いかなる部分に障害があるかを知るにはこれだけでは不十分なのである.人間の肺の働きは平常では全能力の1/5ないし1/10の力で働いており,またあらゆるところで代償作用が行なわれているので,相当程度に機能障害が起こってこないと動脈血のガス相に変化は現われてこない.また外界の空気を吸入してこれを動脈血内に取り入れ,末梢臓器に到達するまでには数多くの関門があり,肺機能低下をみたときにそのいずれの部門で障害が起きたかを知らねばならない.それゆえ肺機能検査とはきわめて複雑な検査となるが,いま簡単に項目のみをあげてみると,

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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