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文献詳細

雑誌文献

medicina7巻4号

1970年04月発行

文献概要

治療のポイント

結核化学療法をどこで打ち切るか

著者: 岩崎龍郎1

所属機関: 1結核予防会結核研究所

ページ範囲:P.434 - P.436

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基本となる3つのポイント
 肺結核の化学療法を打ち切る時点は次の3つの成績が基本になって定められている.1つは化療によりいつまで病変の改善が続くかの事実であり,第2は化療の継続期間別に治療を中止した後の悪化頻度の成績であり,第3にそれらをおぎなうものとして,いろいろの期間化療をやった後に切除された病巣内の結核菌培養成績がある.
 第1については最も検討しやすいので参考資料にこと欠かない.化学療法の歴史が示すように,病変のX線的改善は化療4カ月より8カ月が,8カ月より1年のほうが進んでいるので,化療期間はしだいに長期化した.しかし多くの例では改善は1年ないし1年半で停止する.このような事実から結核化療の最短継続期間は1年ないし1年半という国際的な考え方が生じたのである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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