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腎移植の現状と将来
著者: 岩崎洋治1
所属機関: 1千大外科
ページ範囲:P.442 - P.443
文献購入ページに移動腎移植の成績のあらまし
慢性腎不全の治療法として最近10年間に行なわれた腎移植症例数は約3000例と推定される.血縁者の腎を移植した成績はその約半数が5年以上生存し,死体腎移植では約20%が5年以上生きながらえている.これらの成績は不治の病いと考えられていた慢性腎不全の治療法として,腎移植が医療レベルで検討されるべき時期にきたことを示している.
四方らの集計によれば,わが国ににおいては145例の腎移植が報告されている.そのうち血縁者から腎の提供を受けた69人中16人が生存中であるが,死体腎移植症例32例中,現在生存中の症例は私どもの3例をふくめて,わずか4例にすぎない.
慢性腎不全の治療法として最近10年間に行なわれた腎移植症例数は約3000例と推定される.血縁者の腎を移植した成績はその約半数が5年以上生存し,死体腎移植では約20%が5年以上生きながらえている.これらの成績は不治の病いと考えられていた慢性腎不全の治療法として,腎移植が医療レベルで検討されるべき時期にきたことを示している.
四方らの集計によれば,わが国ににおいては145例の腎移植が報告されている.そのうち血縁者から腎の提供を受けた69人中16人が生存中であるが,死体腎移植症例32例中,現在生存中の症例は私どもの3例をふくめて,わずか4例にすぎない.
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