文献詳細
臨時増刊特集 日常役立つ診療技術
診断篇 III.循環器系疾患の診断技術
文献概要
キモグラフィーは,心臓や大血管の辺縁の動きを記録する方法である.かつては,循環器機能検査として,広く用いられた方法であるが,その後,心カテーテル法の発達により心血管内圧曲線の描記が可能になったこと,また脈波や心尖拍動波の描記が容易になったことなどから,今日ではキモグラフィーの実用性は,やや乏しいといわざるを得ない.ただし,心筋硬塞や動脈瘤のように,心臓や大血管の一部の動きだけが変化した場合,それを抽出するのには,やはり有力である.
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