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文献詳細

雑誌文献

medicina7巻6号

1970年05月発行

文献概要

Current Abstract

電解質溶液によって血液を置換する—Archives of Surgery, Jan. 1969

著者:

所属機関:

ページ範囲:P.760 - P.760

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 Rushとその同僚らは,外科手術中に喪失した血腋を"緩衝液を加えた食塩水"で置き換える.という臨床的研究をアトランダムに行ない,その結果をさいきん発表した.それによると,対照群には輸血を行なったが,他の患者にはハルマトンの溶液(乳酸塩を加えたリンゲル液)を注射した.リンゲルの乳酸塩の与え方であるが,それは,失なわれた血液を測ってその1ccあたり,3対1または4対1を目安とした.
 食塩水による喪失血の置換は,ヘマトクリット値をしばしば測定して,これを監視した.ヘマトクリット値が28%まで下がると,この値を維持するに足る血液を輸血した.さらに,術中の尿排泄量と中心静脈圧を,全患者について観察した.ヘマトクリット値の変化は,"緩衝液を加えた食塩水"で血液をどこまで置換しうるかの程度を決める指標としては,信頼しうる目安であり,また,輸血をいつ開始すべきかのギリギリの線を指示する指標としても,またすぐれていた.ただし,この目的には,尿排泄量と中心静脈圧は,ほとんど価値がなかった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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